ES細胞からの樹状細胞のin vitro誘導法と機能分子解析法の開発
Project/Area Number |
13877050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西村 泰治 熊本大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10156119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千住 覚 熊本大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50274709)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ES細胞 / 樹状細胞 / 細胞分化 / 免疫応答 / T細胞 / 骨髄ストロマ細胞 / 遺伝子改変 / 細胞移入療法 |
Research Abstract |
樹状細胞は、免疫応答を正・負両方向へ制御する機能を有しており、樹状細胞の機能を遺伝子改変により修飾し生体に投与することにより免疫応答を人為的に制御する(細胞移入療法)ことが可能と考えられる。我々は、遺伝子改変を容易に行うことが可能なES細胞をin vitroにおいて樹状細胞に分化させる方法を開発すべく研究を行った。まず、ES細胞をOP9(M-CSF非産生性の骨髄ストロマ細胞株)とともに5目間培養する。次に、PA6(M-CSF産生性の骨髄ストロマ細胞株)とともにGM-CSFの存在下で5日間培養する。この結果誘導されるES細胞由来の細胞をさらに培養し続けると、7-10日目頃より未成熟樹状細胞が出現した。この方法で誘導される未成熟樹状細胞は、不規則な突起を有し、浮遊性あるいは弱付着性であり、表面マーカーのパターンから、骨随系樹状細胞に相当すると考えられる。これをTNF-αとlL-4等で刺激すると、多数の長い樹状突起を有する典型的な成熟樹状細胞の形態となった。この細胞は、強いアロMLR刺激活性を有し、さらに、未成熟段階で加えた蛋白質抗原由来のエピトープをCD4^+T細胞に提示する機能を有していた。また、βアクチンプロモーター+IRES-Puro-Rを含む発現ベクターを用いることにより、ES細胞に導入した遺伝子を高い効率でES細胞由来の樹状細胞に発現させることが可能であった。さらに、PCCエピトープあるいはOVA(オブアルブミン)抗原を発現する樹状細胞を作製し、これらが各々の抗原に特異的なT細胞を刺激しうることを確認した。以上、ES細胞からの樹状細胞分化誘導法ならびにES細胞由来樹状細胞の遺伝子改変法を確立した。本研究の成果は、遺伝子改変樹状細胞を用た免疫制御療法のみならず、ジーントラップ法を用いた樹状細胞において発現する遺伝子の同定、ならびにその機能解析へも応用が可能と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)