新たな前頭葉機能検査を用いたストレス・精神疲労の精神生理学的定量化の試み
Project/Area Number |
13877059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
金野 滋 東京医科歯科大学, 保健管理センター, 助教授 (90126219)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 前頭葉機能検査 / 照合テスト / 色文字 / ストレス / 精神疲労 / 精神生理学 |
Research Abstract |
新たに考案した前頭葉機能検査は、まず、記憶課題として「色文字(例えば、赤で書かれた緑という漢字)」が2.5秒間提示され作動記憶に取り込まれた後、照合課題の手掛刺激として、「漢字(黒で書かれた)」か「色(四角形に塗った)」の2種類のうち、いずれか一方のカテゴリーが示される。手掛刺激のカテゴリーの種類によって、記憶している「色文字」の「色」か「漢字」のどちらと照合するか決めておき、記憶ターゲットと手掛刺激が一致しているか不一致かを、クリックボタンを押して答えるテストである。つまり、作動記憶パッドの上で記憶課題と、カテゴリー変換がランダムに起きる手掛刺激を照合させるという認知作業課題である。健常者での試行の結果、最適の記憶刺激と手掛刺激の提示間隔として、1500msecに設定することにした。単純反応時間の測定結果の中央値は314msecでばらつきは少ない。カテゴリー変換しない条件などでの測定では、照合反応時間は単純反応時間より平均約20%延長した。一方、分類カテゴリーのランダム変換条件下の照合反応時間は、最短者では610msecかかり、最長者では1032msecであり、ばらつきも大きかった。この照合反応時間は、ストレス負荷や加齢で延長する傾向があり、また、ストレス負荷で誤反応が増加する傾向が認められた。今後この点を、症例を積み重ね検討する。 今後、ストレス関連疾患、不安神経症、適応障害をはじめ、うつ病や精神分裂病の患者でも測定し、この検査の意義を検討する。また、前頭葉に限局した病変を持つ患者(脳外科の協力をあおぐ)に本検査を施行し、検査の意味する精神機能を明確にし、前頭葉機能検査としての意義をより明確にする予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)