単クローン抗体を封入した病変部指向性磁性体による大腸疾患診断システムの開発
Project/Area Number |
13877080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真壁 利明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60095651)
金井 隆典 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (40245478)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 磁性体 / 生体内組織染色 / 大腸癌 / ヘム / リポソーム / バイオマグネティックプローブ / 疾患診断システム / 画像情報 |
Research Abstract |
今回の研究は磁性体ヘム-NO複合体封入リポソームの表面に単クローン性抗体を結合させた磁性体プローブ(バイオマグネティックプローブ)を作製し、生体内に投与し抗体の認識する特定抗原の存在部位に送達させ、生体内組織染色を行い、集積したリポソーム内の磁性粒子のシグナルを、生体外より画像情報として検出するという、これまでとは全く異なるヒト疾患診断システムの開発を目的とする独創性に富んだものである。今回の研究ではそのプロトタイプとして大腸に標的をしぼり、大腸癌の局在診断に用いる方法の開発研究を行なった。本年度の研究では、まず、大腸癌特異的な抗原の探索のためにLHK抗体を作製した。本抗体により認識されるLHK抗原は正常のヒト及びマウス腸管上皮細胞、膵臓、脾臓にて発現を認め、他の細胞死誘導抗原Fas、TNF-R、DR4抗原とは異なる分布・機序による細胞死誘導により上皮のターンオーバーを司り、上皮細胞の恒常性維持に関与してことが示された。この抗原は大腸癌の分化度により発現が低下し、悪性度が強くなるに従い発現の低下を認めることが明らかとなった。また、生体融合性画像デバイスの開発に必須な生体内代謝系での動態が明らかにされているヘム-NO複合体に関して、ヘムは大量のNOとの反応でメト化し、NO濃度をコントロールすることにより、α-submitに特異的に結合し、安定なαヘム-NO複合体を形成することを明らかにした。次年度以降、特定の細胞を標的とした診断や治療法の開発を目的とするために、生体内組織染色を行うために組織に送り込む技術の開発を行う予定である。癌部、炎症部では血管透過性亢進により、特定の抗原を認識して磁性粒子が集積し、磁性シグナルとして検出が可能になると考えられる。さらに、この画像デバイス粒子は血管内投与、内視鏡を用いた管腔投与にも応用可能であり、全く新しい診断・治療画像デバイスになりうるものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)