NK1.1+T細胞を用いた細胞工学的手法による先端的動脈硬化治療法の開発
Project/Area Number |
13877100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北畠 顕 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00124769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 和也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (20184898)
小野江 和則 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (40002117)
藤井 聡 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (90291228)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 動脈硬化 / リンパ球 / NKT細胞 / マウス / 骨髄移植 / 骨髄キメラ / 心臓移植 / 遺伝子 |
Research Abstract |
動脈硬化病巣は、高脂血状態の元で血液細胞と血管組織間で誘導される複雑な炎症反応の結果形成される。最近新たな動脈硬化危険因子の発見に注目が集まっており、中でも免疫系因子が動脈硬化の発症・進展に深く関与していると考えられている。ヒト動脈硬化病巣においてCD1陽性マクロファージが特異的に存在することが報告されている。従って、糖脂質分子を標的とするNKT細胞の関与が推察される。我々は遺伝子改変マウスを用いて動脈硬化進展修飾遺伝子の機能を明らかにすることを試みている。Jα281-/-,CD1d-/-,β2m-/-,Tap-/-,I-Aβb-/-マウスに動脈硬化食を19から22週間投与後、屠殺、肝重量・体重比を計測、酵素法で血清脂質値を測定した。動脈硬化病巣は上行大動脈の連続切片を脂肪染色して面積を求め解析した。対照はB6マウスとした。脂肪肝の程度を示す肝重量・体重比は各ノックアウトマウス群(10-15%)に比べB6群で最も低かった(7%)。末梢組織から肝臓へのコレステロール輸送に働くHDLコレステロールは各ノックアウトマウス(50-80mg/dl)に比べB6群で著しく低下しており(25mg/dl)、脂肪肝への関与が示唆された。動脈硬化惹起性non-HDLコレステロールはB6群が最も低かった(108mg/dl)。NKT細胞が極めて少ないCD1d-/-,Jα281-/-群で115+/-21,143+/-17mg/dlと他のノックアウト群(241から361mg/dl)に比べ低い傾向にあった。一般にB6マウスを動脈硬化食で飼育するとnon HDLコレステロールは低下しHDLコレステロールは上昇する。各ノックアウトマウス群ではHDLコレステロールの低下は僅かでありnon-HDLコレステロールの上昇はCD1d-/-、Jα281-/-群以外で増大していた。病巣形成に関連してNKT細胞の機能が病巣進展に関与していることが示唆される。今後更に、本研究を基盤として各ノックアウトマウスでの動脈硬化病巣進展について更に検討を加加える。NKT細胞機能を調節する化合物により動脈硬化病変が修飾可能であるか研究を重ね、新しい薬物療法の可能性を探求したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)