胎生時に発現し心筋傷害時に再び出現するCARの働きと意義
Project/Area Number |
13877104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
相澤 義房 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50143780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正洋 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (20111734)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | コクサッキーアデノウイルス受容体 / 心筋炎 / 新生内膜 / 細胞間接着 / CAR / 心筋障害 / 細胞間結合 |
Research Abstract |
我々は脳と心臓に特異的にしかも胎生期に発現する遺伝子(CAR)を同定したが、その働きは不明である。炎症や梗塞などで生後消失したCARが再発現するが、その働きはCARが細胞間接着状態を感知し、および/または細胞間接合の修復のために出現するとの仮説が成り立つ。 発達中の脳や心臓におけるCARの発現は繰り返し証明され、発達過程におけるCARの役割は、神経回路や心筋が電気的合胞体を形成することと関連している所見が得られた。 また脳、心を傷害した時のCAR再発現は、CARが細胞間接着の状態に依存性の発現を示すと考えられ、これは血管平滑筋の培養でも確認された。即ち、培養細胞の密度が低く細胞間接着が少ない状態ではCARは強く発現しており、コンフルエントの状態では、CARの発現は低下した。CARが細胞間接着の状態に依存して発現するのは、CARが単なる細胞間の接着状態の修復のために発現する場合もあり得るが、CAR核にシグナルを送っている可能性もあり、今後の検討課題である。血管系でも内皮には常時CARがみられ、正常の血管平滑筋にはみられない。しかしバルーンによる動脈を傷害すると、中膜の一層の平滑筋にのみCARが発現し、これは平滑筋の遊走以前に認められた。その後は新内膜の形成過程で強発現することも判明した。この時のCAR陽性の平滑筋細胞は、核分裂を示すマーカーが陽性で、増殖中の細胞であった。細胞分裂時には細胞間接着が大きく変化することからもCARの細胞間接着依存性の発現を裏づける。 今後は心筋以外に、動脈硬化の形成過程におけるCARの研究を進めてしており、新しい研究の方向が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)