常染色体優性遺伝の新しい肥満遺伝子のクローニングと病態の解析
Project/Area Number |
13877173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
正 公枝 群馬大学, 生体調節研究所, 教務員 (40201561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 純 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (40270855)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 多因子遺伝 / 単因子遺伝 / ドレブリン / トランスジェニックマウス / 肥満マウス / 肥満遺伝子 / 常染色体優性 / 肥満の病態 |
Research Abstract |
「多因子遺伝」の肥満を解明するには、「単因子遺伝」の肥満動物を解析し、その知見をヒトに応用する戦略は極めて有効である。申請者らは、摂食行動とドレブリン機能との関連を個体レベルで解析するために行ったドレブリンのトランスジェニックマウスの作成過程で、肥満マウスを得た。このマウス組織では導入したはずのドレブリンを発現していなかった。交配実験により、このマウスにおける肥満の表現型は常染色体優性の遺伝形式で出現することが明らかとなった。この成績は、出現した肥満は単一遺伝子異常に由来する表現型であることを意味する。本研究では、ゲノムに取り込まれたドレブリンDNAを染色体上の位置マーカーとして新規の肥満遺伝子の同定を試みる。同時に、この肥満動物の摂食行動、脂質代謝、耐糖能なども個体レベルで解析して肥満の病態を理解する。本年度の成果は次の様である。 肥満マウスの病態の解析:ヘテロマウス(雌、雄)、野生型(雄)について、全身の臓器を組織学的に解析を試みた結果、脂肪組織に係わる所見が得られた。雌Tgマウスでは白色脂肪組織の増生で一部の臓器では実質内まで浸潤していた。雄Tgマウスでは褐色脂肪様組織の増生で、皮下、筋管、腹腔内の各脂肪組織は褐色脂肪様を呈していた。また、皮膚では真皮直下に分布する脂肪組織の消失が認められた。雄の野生型では、脂肪組織に係わる所見は特に認められなかった。以上の結果より肥満の表現型を呈した雄Tgマウスのみに褐色脂肪様組織の増生が見られた事は想定された肥満遺伝子が褐色脂肪様組織の増大に影響する栄養、ホルモンの作用に係わる蛋白をコードしている可能性が考えられる。現在、ゲノムに取り込まれた欠損ドレブリンDNAの部位を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)