Project/Area Number |
13877214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米田 正始 京都大学, 医学研究科, 教授 (20303810)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 不死化遺伝子 / 細胞移植 / ドナー細胞 |
Research Abstract |
心臓では、最終分化した成熟心筋細胞はそれ自身増殖能力を持たず、また、幹細胞なるものは存在しない。よって成熟心筋細胞を増殖させる事は不可能であるとされている。しかし、もし仮に成熟心筋細胞を増殖する事が可能ならば、その成果は多大なものになる。 また、近年の遺伝組換え技術の発展は目覚ましく、遺伝子発現を自由に制御する事が可能となっている。そこでシミアンウイルス40ラージT抗原遺伝子(SV40Tag)をCre/loxPシステムを用い、ONからOFFの制御を行えるように、培養中の心筋細胞に導入することを考えた。すなわち、癌遺伝子を利用し、心筋細胞を増殖させた後、Cre/loxPシステムを用い癌遺伝子を不活性化し、これを細胞移植に利用することを目標とした。 一対のloxP配列間に単純ヘルペスウイルス-チミジンキナーゼ(HSV-TK)融合遺伝子と癌遺伝子であるSV40Tagをコードし、その3'下流にネオマイシン耐性遺伝子(NeoR)をコードしたレトロウイルスベクターを作成した。これをマウス繊維芽細胞株である3T3細胞に感染させた後、ハイグロマイシンを含む培養液中で培養した。2日間培養後、一部の細胞が生存した。この細胞を単離し、増殖させた後RT-PCR法でシミアンウイルス40ラージT抗原の遺伝子発現を調べた結果、確かにこの遺伝子発現を認めた。 次にラットの成熟心筋細胞(心室筋、心房筋)を単離後、同様にレトロウイルスベクターに感染させた。しかし、これらの遺伝子は心筋細胞に導入されることはなく、ハイグロマイシン培養液中では生存細胞を認めなかった。そこで、胎児心筋細胞を同様に処置したが、結果は同様で遺伝子導入は困難であった。現在、レトロウイルスベクターの力価を高くしたり、感染処置中の条件を変更したりしてさらに検討中である。
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