根性坐骨神経痛モデルにおける炎症反応と一次知覚ニューロンでの遺伝子発現
Project/Area Number |
13877249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 坐骨神経痛 / ラット / 髄核 / 神経炎 / BDNF / NGF |
Research Abstract |
根性坐骨神経痛において神経根に対する圧迫による機械的障害に加えて、髄核組織等への免疫反応が、坐骨神経痛などの臨床症状の原因であると云われて久しい。しかしながら、炎症反応のどのような因子が神経系の興奮性に影響を与えているのか、どのようなメカニズムで神経系の興奮性に影響を与えるか、という基本的な問題が解決されていない。本研究は、腰部脊髄神経根及び後根神経節周囲に浸潤している免疫系細胞からのNGFが、そのNGF受容体(TrkA)を持つ神経細胞において、BDNFmRNA発現を増加させる、という仮説を検証するのが、本申請の目的であった。 1年間の研究の結果、次のような結果が得られた。 1)根性坐骨神経痛モデルの作成 川上らの方法により、ラット尾部の髄核・線維輪を採取し、腰髄一側(L4,5)レベルの神経根上に留置し、根性坐骨神経根モデルを作成した。その結果、短時間ではあるが、疼痛関連行動が有意に発症することが明らかとなった。 2)同モデルにおける後根神経節におけるBDNFmRNA発現の検索 当教室のサブクローニングしたBDNFcDNAから作成したcRNAプローブを用いて、in situハイブリダイゼーション法をモデル群とshamOP群の後根神経節に対して施行した結果、明らかにモデル群の術後3日目で、BDNFmRNAの増加が確認された。また、RT-PCRにおいても、この増加が確認された。 3)同モデルにおけるNGF産生細胞の組織学的解析 モデル動物の後根神経節及び後根に対して、NGF抗体を用いた免疫組織化学法を施行すると、NGF陽性の多数の細胞が確認された。二重染色法で検索すると、このNGF産生細胞の一部は、Schawann細胞や、macrophageであった。また、NGFを直接、後根神経節に投与すると、BDMFmRNAの増加が確認された。これらの結果は、雑誌Painに投稿され、良好の反応を得ている段階である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Kondo, E., Iwata, K., Ogawa, A., Tashiro, A., Tsuboi, Y., Fukuoka, T., Yamanaka, H., Dai, Y., Morimoto, T., Noguchi, K.: "Involvement of glutamate receptors on hyperexcitability of wide dynamic range neurons in the gracile nucleus of the rats with experimental mononeuropathy"Pain. 95. 153-163 (2002)