Project/Area Number |
13877355
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
石川 博之 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (20184492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本川 渉 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (60084290)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 近赤外分光法 / 酸素飽和度 / 咬筋 / クレンチング / 筋内エネルギー代謝 / 筋疲労 / 近赤外法 / 酸素モニター / 咀嚼運動 |
Research Abstract |
本年度は、易疲労性といった運動耐容能の観点から、個人の咀嚼能力を判定する方法の確立を目指し、正常咬合者のクレンチング実験により咬筋の酸素動態の測定を行った。 前歯部被蓋の異常や著しい叢生を認めず、アングルI級の大臼歯関係を有し、また顎機能に特に以上を認めない正常咬合者20名(男女各10名)を対象とした。各被験者に、近赤外光血流計プローブを習慣性咀嚼側の咬筋中央部に装着した。クレンチングは、上下顎臼歯部にスプリントを装着し、ロードセルを介して予め計測した最大咬合力の25%,50%,100%で30秒間行わせ、クレンチング前1分30秒からクレンチング後3分までの咬筋内酸素飽和度を測定した。なお、クレンチングに際しては、被験者が可及的に一定の咬合力を維持できるように、ロードセルからの信号を咬合力モニターに出力した。その結果、以下の知見が得られた。 1.クレンチング開始後の酸素飽和度の減少率は、咬合力が大きくなるほど増加する傾向が認められた。 2.クレンチング終了後の酸素飽和度の1/2回復時間は、咬合力が増加するほど延長する傾向が認められた。 3.最大咬合力の50%以上の咬合力のクレンチングでは、すべての被験者でそれ以上酸素飽和度が低下しない屈曲点の出現が認められ、その出現時間は咬合力が増加するほど短縮する傾向が認められた。25%の咬合力では、約半数の被験者で屈曲点の出現がみられなかった。 屈曲点の出現時間の短縮は、筋のエネルギー代謝における無酸素解糖系の開始が早いことをあらわし、酸素飽和度の回復時間の延長とともに筋疲労の程度を示すものと考えられた。今回の結果から、50%咬合力でクレンチングを行い、その際の屈曲点の出現時間および終了後の酸素飽和度の回復時間を解析することで、個人の咬筋の易疲労性を判定できる可能性が示唆された。
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