Project/Area Number |
13878001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 三和夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (50157385)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 科学技術政策 / 市民参加 / 意思決定 / 専門職 / リスク / 公共性 / 合意形成 / コンセンサス会議 / 専門家 / 民主主義 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度得た参加型合意形成手法の問題点に関する知見をふまえて、科学技術政策と市民参加の界面の構造をさらにくわしくみるため、リスク認知の問題に的を絞り、官、産、学、民4セクター論による分析を試みた。その結果、科学技術のリスクをめぐる問題認知、評価の差異は官、産、学、民4セクターのあいだで対称的に布置しているのではないことが明らかになった。すなわち、セクター間の対称的な対立関係に象徴されるようなみやすい差異は常に想定できず、またセクター内部に入れ子型の対立が存在することより、セクターの内部を一様と考えて各セクター間に対称的な対立関係を想定する設定そのものが崩れていることが示唆された。とりわけ、知識生産にいそしむ専門家と非専門家である市民といった二分法ではとうていとらえきれぬさまざまな対立やすれ違いが存在する点は重要な含意をもつ。対称的な対立関係の破れは、ひとくちに市民参加といっても、その質がかならずしも一様でないことをものがたっているからである。逆にいうと、どのセクター(ないしセクターの部分)の組み合わせとして特定の争点をめぐる連携のパートナーシップが形成されるかは、専門家と市民の二分法的な対立という通念が想定するよりもはるかに大きな自由度をもつ。 現在、この点の含意を敷衍する論文を投稿中であり、近日中に公刊される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)