Project/Area Number |
13878161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷澤 克行 (2002) 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20133134)
黒田 俊一 (2001) 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60263406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷澤 克行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20133134)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | EGF様配列 / 骨形成因子 / 神経生存維持 / 昆虫細胞 / コラーゲン様配列 / Smad / Cbfa / 神経冠細胞 / EGF様リピート / 骨芽細胞 / 神経細胞 / トロンボスポンジン1 |
Research Abstract |
NELLタンパク質はEGF様配列を6個及びコラーゲン様配列を5個併せ持つ約140kDaの新規細胞外因子で、発生初期から成体まで神経系組織に特異的に発現している。これまでに我々は、NELL1は試験管内では骨誘導活性と神経生存維持活性を有し、生体レベルでは頭蓋骨形成に関与すること、NELL2は試験管内では神経生存維持活性を有し、生体レベルでは記憶の長期増強に対し抑制的に作用することを明らかにしてきた。本研究では、この新しい細胞外因子がどのような細胞内情報伝達機構を作動させて、上記のような形質を発現するのかを解明する事を目的としている。 最初に我々はNELL1及びNELL2の大量発現系を昆虫細胞により構築した。その結果、無血清培養液1Lあたり数mgの目的タンパク質を分泌発現させることに成功した。現在、大量精製を行い、結晶化条件を検討中である。次に、大量に得ることに成功した両NELLタンパク質を用いてアフィニティーカラムを作製し、ラット脳及び胎児破砕液を用いて結合タンパク質の単離同定を行っており、現在、幾つかの候補タンパク質を発見している。さらに、精製NELL1タンパク質を各種細胞に作用させたところ、骨芽細胞において骨形成に重要な役割を担う転写因子Cbfaの活性化と従来の骨形成因子(BMP)で作動する転写因子Smadの活性化が観察され、NELL1シグナルの作用点はBMPレセプターの付近であることが推察された。一方、精製NELL2タンパク質を海馬由来ニューロンに作用させたところ、ストレス応答性MAPKの一種であるJNKが活性化されること、JNK阻害剤を投与するとNELL2による神経生存維持活性が阻害されることを見出した。JNKを活性化する既知因子は数多くあるが、その一つにBMPが含まれていることから、NELL1及びNELL2はBMPカスケードとクロストークする可能性が高くなっている。
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