一酸化窒素によるカルシウム放出が誘導する神経細胞死の分子機構解析
Project/Area Number |
13J00025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General pharmacology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三上 義礼 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥4,320,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | カルシウム / 一酸化窒素 / リアノジン受容体 / S-ニトロシル化 / 神経細胞死 / 薬理学 / てんかん / NICR / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
1型リアノジン受容体(RyR1)は、ガスメディエータのひとつである一酸化窒素 (NO)によってS-ニトロシル化修飾を受けて活性化し、小胞体から細胞質にカルシウムイオン(Ca2+)を放出する。この現象を「nitric oxide-induced calcium release(NICR)」という(Kakizawa et al., 2012)。S-ニトロシル化修飾を受けるシステイン残基は、マウスRyR1の3636番目に該当し、この部位をアラニンに置換したノックインマウスを用いて解析を進めた。本研究では、NICRと神経細胞死の関係を明らかにし、神経疾患の治療に向けて有効な戦略を見出すことを目的としている。本年度は、以下の成果を得た。 1.カイニン酸誘発てんかんモデルマウスを作製し、海馬CA3領域における神経変性を野生型マウスとノックインマウスの間で比較した。いずれのマウスでもてんかん発作は同様に起こるが、カイニン酸投与24時間後の海馬CA3領域の神経変性は、ノックインマウスにおいて有意に軽減していた。 2.NO放出ドナー化合物NOC7を初代培養神経細胞に作用させることによって誘導される神経細胞死が、RyR1阻害薬ダントロレンによって軽減した。 3.カイニン酸誘発てんかんモデルマウスにおいて、ダントロレン投与により、海馬における神経変性が軽減した。 以上の結果は、RyR1-Cys3636のS-ニトロシル化によるNICRとてんかんに伴う神経細胞死の関係を明らかにしたものである。さらに、RyR1がてんかん重積に伴う海馬硬化症の治療標的になりうることを示唆する。この成果を日本神経科学学会、日本薬理学会年会、日本生理学会大会にて発表した。これらの結果をまとめ、論文投稿中である。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(28 results)