Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究の目的は,水中に発生した音響キャビテーションの気泡粒度分布とその周辺の音圧振幅を同時に計測する手法を確立することである.音響キャビテーションを伴う音場を通過したレーザビームの光強度パターンから,粒度分布および音圧振幅を計測する手法をそれぞれ考案した.また,これら2つの手法を用いる粒度分布・音圧振幅同時計測法の検討を行い,その妥当性を確認した.この同時計測法を1次元定在波中に形成される音響キャビテーションの計測に適用し,その解析を行った.ガラス製水槽中に満たされた水の表面にボルト締めランジェバン振動子(BLT)のホーン出力面を接触させ,BLTを46 kHzの連続正弦波電圧で駆動して1次元定在波音場を形成し,音響キャビテーションを発生させた.提案手法によって粒度分布と音圧振幅を計測するために,持続時間100 nsのパルスレーザビームを音波の波面と平行に水槽に入射し,通過したレーザビームの光強度をフーリエ変換レンズの焦点面でイメージセンサによって計測した.レーザビームを音波の波面と垂直方向に走査しながら計測した結果,水槽中に1次元定在波様の音場が形成されていることが確認され,音響キャビテーションは定在波の腹を挟み込むように分布していることがわかった.これは,音圧振幅が十分に大きな場合に見られる音響キャビテーションの分布である.また,計測した粒度分布から求めた音響キャビテーションの体積基準平均直径は,超音波の1周期の中で60 μmから5 μm程度まで急激に収縮するような激しい振動を行っていることが明らかとなった.以上によって,本研究が目的とする,10 kHzオーダの1次元定在超音波中に生じた音響キャビテーションと,その周辺音圧振幅の同時計測法を確立し,研究を完遂した.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (9 results)
Japanese Journal of Applied Physics
Volume: 53 Issue: 7S Pages: 07KE12-07KE12
10.7567/jjap.53.07ke12
Volume: 52 Issue: 7S Pages: 07HE15-07HE15
10.7567/jjap.52.07he15