生体外培養を用いた魚類卵濾胞の最終成熟分子機構の解明
Project/Area Number |
13J02197
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石原 学 北海道大学, 水産科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 排卵能 / 卵成熟能 / 卵成熟・排卵 / LH / 次世代シーケンサー / 生体外配偶子生産 / 卵濾胞培養 / 精子培養 / 採卵適期推定 / LH感受性 / 試験管ベビー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、魚類の卵濾胞は、黄体形成ホルモン(LH)により卵成熟能を獲得後、さらにLHが作用することで排卵能を獲得する事が示唆されているが、その詳細については明らかとされていない。本研究では、卵濾胞の成熟進行度の経時的変化と、特に排卵能に関してその分子機構に関する知見の集積を目的とした。 まず、チョウザメ類を対象とし、卵濾胞培養系を用いて卵濾胞の成熟進行度の変化および獲得時期を調べた。その結果、卵成熟能を有する卵母細胞、および排卵能を獲得できる能力を有する卵濾胞は7月から8月に出現し始めた。組織学的観察の結果、これらの月の卵母細胞のステージは卵黄形成完了前であることが示唆されたが、これは他魚種では全く報告の無い新知見である。また、排卵能の獲得傾向は個体ごとに異なるものの大きく4種類に分類することが可能であり、増加傾向にある個体からは良質卵が得られたことから、個体ごとの排卵誘導適期の見極めに応用できる。 次世代シーケンサーを用いて排卵能に関わる遺伝子群を探索したところ、ニホンウナギからは7個、コチョウザメからは15個の排卵能獲得関連遺伝子が選抜された。また、他魚種で既知の排卵関連遺伝子としてそれぞれ7個および5個が選抜された。これらの遺伝子のうち、特に、mmp9およびptgs2は排卵能獲得に関与する遺伝子として何らかの役割を有すると推測された。今後は発現量を指標として簡便な卵濾胞の成熟進行度の判別および排卵誘導適期の推定が可能になると考えられる。 また、チョウザメ類において精子培養による未熟な精巣内精子の運動能獲得誘導に成功した。さらに、卵濾胞培養後に排卵された生体外由来の卵、および培養精子を用いた試験管ベビーの作出にも成功している。孵化率は高い個体において90%に達し、同一個体から複数回にわたる作出が可能であることから、今後種苗生産方法の一つとしても有効である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)