液体表面の分子構造の詳細な理解に基づく界面計算化学の新展開
Project/Area Number |
13J02328
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今村 貴子 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 和周波発生分光(SFG) / 計算化学(Comp. Chem.) / イオン液体(Ionic Liquid) / 界面化学(Interface chem.) / 和周波発生分光法(Sum Frequency Generation) / 分子動力学シミュレーション(Molecular Dynamics simulation) / 電角質水溶液(aqueous electrolyte solutions) / 表面化学(Surface Chemistry) / 電気二重層(Electric Double layer) |
Outline of Annual Research Achievements |
イオン液体(IL)と無水石英(SiO2)の界面での和周波発生(SFG)スペクトルを測定し、二種類のIL*での結果を比較した。両者のスペクトルはともに、SiO2表面でカチオンがある程度の配向性を持つことを示していた。特に[C4mim][NTf2]でイミダゾリウム環に由来するCH結合の伸縮がより低いエネルギーで起こっていたため、二種類のILの違いをあきらかにする鍵として注目した。 量子化学計算を用いて、そのエネルギー低下について解析を進めた。イミダゾリウム環のCHに対して、アニオンが近くにあるほど、また、CHの延長線に沿って位置するほどにエネルギー低下が起こると確かめられた。実際の系では、アニオンまたはSiO2表面にある負電荷を持った原子の影響が、[NTf2]でより強く表れていたと推察される。また、SFGスペクトルを与える分子固有の量である、二次の非線形感受率も計算した。後の解析において分子配向の検討に用いる予定である。この研究の進捗状況を平成27年3月の日本化学会春季年会にて発表した。 今年度は直接にはカチオンのみ測定したが、今後アニオンのSFGスペクトルも測定し、両方の情報を合わせて界面での詳細な分子配向構造や面内での両イオンの敷き詰めについて計算化学の手法も取り入れながら考察していく。 ILは、新しい潤滑剤や、電池における電解質としての利用が期待され、SiO2はマイクロ・ナノメートルサイズで刻まれたパターン中での液体の振る舞いが重要となるMEMS/NEMSの基板として用いられる。これらの働きは、分子レベルでの構造との関係が深く、それをあきらかすることは望みの機能を持つILのデザインに結びつくと期待される。 *[C4mim]=1-Butyl-3-methylimidazolium を共通のカチオンとして、[BF4]=BF4-または[NTf2] = [(CF3SO2)2N-]をアニオンとして持つ二種類のILについて検討した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)