高温超伝導薄膜における人工ピンニングセンターの磁束ピンニング機構の解明
Project/Area Number |
13J02829
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鶴田 彰宏 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 銅酸化物超伝導体 / 人工ピンニングセンター / 薄膜 / 磁束ピンニング機構 / REBCO線材 / 磁束ピンニング / 結晶成長 / BaMO_3ナノロッド |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノロッド等の人工ピンニングセンターを導入した銅酸化物超伝導薄膜の磁束ピンニング機構は未解明な点が多く存在する。その大きな原因としては、薄膜内に元来存在する結晶欠陥や元素置換等の影響や、ナノロッドの形状が複雑かつばらつきが大きいためである。 そこで当該年度は、結晶欠陥や元素置換が非常に少なく、さらに導入されている全てのナノロッドが基板表面から薄膜表面に向かい直線的かつ連続的に成長した、理想的な薄膜作製を実現し、各種電気輸送特性の評価から磁束ピンニング機構の解明を行った。 具体的には、「抵抗率の磁場印可角度依存性」「Glass-liquid相転移モデル」「パーコレーション遷移モデル」の3つの電気輸送特性評価を用い、ナノロッドのピン止め効果が有効であると考えられている1-3T程度の中磁場と、ピン止め効果が無効となっていると考えられている1T以下の低磁場の磁束状態を不可逆磁場曲線に沿って検討した。その結果、理想的な形状を有するナノロッドが導入されている場合には、これまでナノロッドの磁束ピンニング力が働かないとされていた低磁場領域においてもナノロッドのピンニング力が働いていることが明らかとなり、ナノロッドの分布によって低磁場ピンニング力が変化しうることを見出した。 上記の研究結果から、温度変化に依存した磁束ピン止めモデルを考案した。モデルに従い、磁束状態が曲線形状として現れる不可逆磁場曲線を数式化し、低磁場における不可逆曲線理論式を導出し、導出した理論式を実験値にフィッティングしたところ、複数の試料において非常に良い一致が確認され、新たに提案した磁束ピン止めモデルの妥当性が示された。 本研究で得られた磁束ピン止めモデルを基に最適なナノロッド導入を実現することで、これまでの薄膜と比較し、飛躍的に磁場中超伝導特性が向上した薄膜の作製が実現可能であると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)