創薬を志向した複素環の新規合成法及び実践的疑似酵素触媒系の開発
Project/Area Number |
13J04207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
横坂 卓也 千葉大学, 大学院薬学研究院, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 新規連続反応 / 含窒素複素環 / 骨格転位反応 |
Research Abstract |
○研究目的 複素環は生物活性化合物の重要な構成成分であり、その効率的な合成法や構造変換法の開発は、創薬化学的に極めて魅力的な研究テーマである。また、「省資源」「省エネルギー」は環境マネジメントのための重要課題であり、省エネルギーを志向した連続反応の開発は、今後更なる注目を集めると予想される。 そこで私は連続反応を用いた、複素環の新規構築法の開発に取り組んだ。 ○研究成果 私はこれまでの研究で、フェノール誘導体からのipso-Friedel-Crafts型反応によって生成するスピロシクロヘキサジエノン中間体からの新規骨格転位反応の開発に成功し、テトラヒドロβカルボリン誘導体(Chem. Co㎜un 2012, 48, 5431.)やピロリジン、ビペリジン誘導体(TL, 2013, 54, 1562.)を得ることに成功している。本年度は①前述の反応開発の際に見つけた連続反応による多環式インドール化合物の合成、②骨格転位反応を用いたテトラヒドロγカルボリン誘導体の合成と不斉反応への応用、③骨格転位反応を用いた三環性含窒素複素環の合成という3つのテーマについて、研究を行った。 ①骨格転位反応の基質に二重結合を導入した基質を用いると、多環式のインドール化合物が得られた。多環式インドール化合物の多くは、特有の生物活性を持っており医薬品にも頻繁に見られる構造である。そこで私は本反応の条件の最適化と基質一般性の検討を行い、論文に纏めた(OL, 2013, 15, 2978.) ②また同様の骨格転位反応により、テトラヒドロγカルボリン類が得られることも見出した。また本転位反応の不斉反応への応用を目指し研究を重ねた結果、新規のチオリン酸アミド触媒を用いると、不斉収率は発現しなかったものの、20モル%の酸で84%収率にて目的物が得られた。本成果についても論文に纏めた(Tetrahedron, 2014, 70, 2151.)。 ③また前述の骨格転位反応が適用可能な新たな基質の開発にも成功し、鎖上の基質から三環性の含窒素複素環を一挙に構築することにも成功した。本論文は現在査読中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画書通り、酸を利用した連続反応について研究を行い、現在までに2報の論文を報告することができた。さらに研究を行う中で新規反応の発見にも成功し、今後さらに2報の論文を報告する予定である。これらの反応は計画書に記載していない反応であり、当初の計画以上に研究は進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)