高エネルギーリン酸結合の加水分解酵素反応における遷移状態安定化メカニズム
Project/Area Number |
13J05019
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
古池 美彦 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 構造生物化学 / プロトン移動 / 原子分解能 / タンパク質結晶構造解析 / 超高分解能 / 結晶相pH滴定 / 酸解離定数pKa / プロトン化状熊 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヌクレオチド代謝系の末端で精製されるADPリボース(ADPRase)はADPリボース加水分解酵素(ADPRase)によって無害化される。ADPRaseは補因子である二価金属イオンを利用しながら競争的な酸塩基触媒を実現しており、その反応機構を明らかにしようという目的でこれまでに30個程度の結晶構造がすでに報告されている。しかしながらADPRaseの活性部位に保存されている複数のGlu残基のプロトン化状態および酸解離特性についてはこれまで全く知られてこなかった。本研究課題でデザインされたADPRase結晶相pH滴定実験において、これら重要なGlu残基側鎖のサブÅスケールでの微細な構造変化を確認することができた。基質が結合していないアポ状態においてはGlu82のpKaは4.3付近、酵素基質二元複合体においてはGlu85のpKaは4.6付近にあることが分かった。これによってADPRase活性のpH依存性が原子構造の立場からも説明され、新たなADPRase反応機構を提唱するに至った。この結晶相pH滴定実験はタンパク質結晶構造解析の新たな可能性を見出したと共に、酵素学的にも興味深い結果を与えてくれることが分かった。提唱した反応機構を実証するため、より水素原子やプロトンを可視化できる中性子結晶構造解析に向けての準備も進めた。これまでよりも100倍程度大きな体積をもつADPRase結晶を調製することに成功し、重水置換操作による結晶への影響も評価済みである。パルス中性子源の定常的な運転に合わせて、中性子結晶構造解析をすぐに始めることができる段階にまで至った。当初から想定していた実施計画の大半の部分を実際に遂行することができたと考えている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)