素粒子標準模型の拡張における複数種類の暗黒物質の解析と検出可能性の検証
Project/Area Number |
13J05336
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | The University of Tokyo (2014) Kanazawa University (2013) |
Principal Investigator |
高野 浩 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,070,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 暗黒物質 / 複数成分の暗黒物質 / ニュートリノ質量 / 暗黒輻射 / 素粒子論的宇宙論 / ニュートリノ / 幅射シーソー機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
年度の前半は、小さいニュートリノ質量を量子補正により説明する2ループ輻射シーソー模型について、複数種類の暗黒物質に関する検証可能性を研究した。この模型において、複数種類の暗黒物質が存在することによる特徴的な散乱過程から生成される単色エネルギースペクトルをもつニュートリノが、太陽内部から地球に届き、IceCube実験によってとらえられる可能性を定量的に調べた。現在のIceCubeの検出精度ではこのシグナルをとらえるに至らず、よりエネルギー解像度の高い検出器の開発が期待される。この研究成果は国際会議NEUTRINO 20014などで発表し、査読付き論文誌Physical Review Dに掲載された。 年度の後半では、暗黒物質のシナリオについて2つの方面からアプローチを行った。ひとつは暗黒輻射と呼ばれる、光学的にとらえられない相対論的粒子である。宇宙観測による暗黒輻射の存在量は標準模型だけで考えた場合より中心値が大きい。相対論的粒子と非相対論的粒子のふたつが残存する宇宙論シナリオを実現する具体的な模型を構築した。この結果は日本物理学会などで発表し、現在宇宙のバリオン数非対称に関する問題を組み込んで解析している。もうひとつは、暗黒物質が素粒子ではなく陽子や中性子のような複合粒子である可能性である。標準模型においてクォークの束縛状態の質量は、相互作用の強さによって自動的に決定される。暗黒物質のセクターにこのようなクォーク閉じ込めと同種の機構が存在する場合、暗黒物質のセクターが標準模型のエネルギースケールの起源となり、暗黒物質の質量も予言される。このような模型において、γ線観測による暗黒物質の検出可能性を詳細に解析した。この結果は国際会議HPNP2015で発表し、現在論文の執筆を行っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)