高分子材料の表面微細形状・化学組成の精密制御に基づく新規表面改質法の確立
Project/Area Number |
13J06137
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer/Textile materials
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
篠原 貴道 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 表面改質 / 表面微細構造 / ナノインプリント法 / 表面開始重合 / 超撥水性 |
Research Abstract |
材料表面の物理的・化学的性質および分子鎖凝集構造は濡れ性、接着性、耐摩耗性といった表面特性に大きな影響を及ぼす。これまで、材料表面の化学的もしくは物理的性質をそれぞれ単独で精密制御した例はあるが、これらを同時かつ系統的に制御した例は少ない。そこで、ナノインプリント法および表面開始原子移動ラジカル重合(SI-ATRP)法を併用した表面特性の精密制御を行い表面特性の評価を行った。ATRP開始剤部位を有するPoly (methyl methacrylate)誘導体(P (MMA-co-BIEM))薄膜を調製し、Nl法により直径230nmのピラーパターンを形成した。微細構造を賦与したP (MMA-co-BIEM)薄膜からSI-ATRP法により側鎖にフッ化アルキル(R_f)基を有する2-(perfluorooctyl) ethyl acrylate (FA-C_8)をグラフトすることで、表面の物理的・化学的性質を精密制御した。ここで、微細構造のサイズと比較して表面グラフト層の膜厚が厚いとその形状が消失するため、ナノインプリント法とSI-ATRP法を組み合わせた表面改質において、そのグラフト層を精密に制御する必要があることを見出した。また、表面の物理的・化学的性質を同時に精密制御することで、それぞれ単独での表面改質ではなし得なかった超撥水性を発現した。 これらの結果は、ナノインプリント法による表面微細構造賦与およびSI-ATRP法による表面グラフト層の形成を併用した表面改質により、それぞれ単独では達成できない新規機能が発現することを示している。本表面改質手法は身近な材料への応用が期待され、例えば無反射特性を有するモスアイ構造の表面に撥水・撥油性を示すPFA-C_8をグラフトすることで、指紋付着および光の映り込みを同時に軽減する保護フィルムへの展開が可能である。このように本表面改質手法は学術的のみならず工業的にも有用であると期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)