化合物アレイ型プラットフォームを用いたP450分子群の基質特異性解析法の開発
Project/Area Number |
13J07508
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
ケミカルバイオロジー
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
守谷 崇 東北大学, 大学院薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シトクロムP450 / ハイスループットスクリーニング / 基質特異性解析 |
Research Abstract |
本年度はこれまでに開発した2-アセチルベンゾフランを利用するシトクロムP450基質判別法(2-ABF法)と既存の基質結合スペクトル解析やLC/MS解析を組み合わせることで、迅速かつ網羅的なP450基質特異性解析システムの構築を検討した。具体的には、基質候補ライブラリーとして、当研究室所蔵の合成サンプルおよび試薬1053種類を用いて、巨大菌由来P450BM3および緑膿菌由来P450camの基質スクリーニングを検討した。まず、一次スクリーニングとして、これまでに開発した2-ABF法によりNAD(P)HからNAD(P)^+への変換を促進する小分子を検出した。次にヒットした化合物が基質として結合するかを確認するため、二次スクリーニングとして基質結合スペクトルの測定を行った。これらのスクリーニングにより絞り込まれた基質候補小分子に関しては、別途P450による酸化反応を行いLC/MSにより酸化生成物の解析を行った。連のスクリーニングの結果、P450により酸化される基質小分子を判別することに成功したが、自身は酸化されずにNAD(P)Hの消費のみを引き起こす偽陽性小分子が一次スクリーニングにおいて多数ヒットするということも分かった。 偽陽性小分子がヒットした原因として、還元酵素系によるNAD(P)Hの消費を促進する小分子と、自身は酸化されずにNAD(P)Hの消費のみを促進するアンカップリング反応を誘起する小分子の存在が考えられた。このような偽陽性小分子を効率よく除くために、還元酵素系のみ存在する条件で小分子を反応させた際のNAD(P)^+の検出と、アンカップリング反応に伴い生成する過酸化水素の検出を組み合わせた結果、偽陽性の低減に成功した。このように、開発した2-ABF法と過酸化水素検出法を組み合わせることで、P450基質のみを判定できるハイスループットスクリーニングシステムのプロトタイプを構築することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の目的として掲げた、約1000種類の化合物を用いた、基質スクリーニング法のプロトタイプの構築に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在適用している過酸化水素検出法は、検出感度に改善の余地を残している。今後は、より検出感度の高い過酸化水素検出法を適用し、P450基質のみを判定できるハイスループットスクリーニングシステムを確立する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)