Project/Area Number |
13J07704
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樋本 和大 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013 – 2015-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 水 / 氷の多形 / シミュレーション / 高圧 / プラスチック相 / 準安定相 / 相転移 / 臨界現象 / 氷VII / 三重臨界点 / 計算機シミュレーション / Landauの現象論 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)高圧下の氷の新しい準安定相の発見 加圧のシミュレーション計算により、水が氷VIIへと相転移する過程を調べ、結晶化の途中で新しいタイプの準安定相が出現することをつきとめた。この氷の結晶化プロセスを調べたところ、はじめに系のいたるところで新しい氷の結晶核が出現し、それが成長して系を埋め尽くして多結晶体となり、その結晶粒界において氷VIIの結晶核が生じ、成長して最終的に氷VIIへと変化することがわかった。この準安定氷の回転運動を調べると、結晶格子点の場所によって回転しやすい部分と回転しにくい部分があることが認められた。以上の解析から、この新しい氷が『部分的』プラスチック相であると結論づけた。これまでに知られているすべての氷の結晶多形は、いずれもアイスルール(1分子あたり4本の水素結合)に支配されていた。一方、超高圧では、パッキングのみで構造が決まるFCCプラスチック相の存在がシミュレーションで予言されている。今回の氷は、それらのいずれとも異なる、ひとつの結晶構造の中でパッキングと水素結合が競合する初めての例である。本研究は、今後続く水の結晶化プロセスと高圧における氷の結晶構造の探索研究に、新しい手がかりと可能性を提供するものと期待される。 (2)高圧下の水の臨界現象 我々は昨年度、高圧下でプラスチック氷と氷VIIの間の相転移において、臨界現象が観測されることを示した。そこではLandauの現象論などにより三重臨界点の存在を明らかにした。この現象に対し、我々はIsingモデルによる解釈を試みた。その結果、高圧での水の臨界現象が、Spin-1 Blume-Capelモデルとよばれる、3次元Isingモデルと同一のユニバーサリティクラスに属することが明らかとなった。
|
Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|