カーボンオニオン-DLC複合膜の開発と超潤滑システムへの応用
Project/Area Number |
13J08340
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Design engineering/Machine functional elements/Tribology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤井 周 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2014: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | トライボロジー / ナノ粒子 / 炭素ナノ粒子 / 水素 / アモルファスカーボン / ダイヤモンドライクカーボン / カーボンナノ粒子 / プラズマイオン注入 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、昨年度において確立された集積CNP(カーボンナノ粒子)薄膜の合成手法に基づき、基板上に合成された集積CNP薄膜のトライボロジー特性について明らかにした。具体的には、シリコン基板上に合成された集積CNP薄膜について、SUJ2球を相手材とする摩擦試験が、各種雰囲気において実施された。特に水素雰囲気におけるマクロスケール摩擦試験において、集積CNP薄膜の膜厚が数十ナノメートル程度であるにも拘わらず、摩擦係数が0.01程度という超低摩擦が観察された。数百回の摺動試験が実施されたが、摺動痕の変化は目視では確認されなかった。摺動痕および相手材の移着膜の構造解析を行った結果、以下の特徴が得られた。基板上の摺動痕のCNPの構造は変化していなかったが、摺動痕の最表面構造は、水素を多く含んだグラファイト層であることが明らかとなった。また、相手材の移着膜は、水素を多量に含んだDLC(ダイヤモンドライクカーボン)構造であることが明らかとなった。以上の構造解析結果より、以下のような考察を行った。水素雰囲気下においては、集積CNP薄膜は従来のDLC膜よりも多孔質的な性質を持つため、薄膜が押圧される際に構造が破壊され、水素が吸着可能なサイトがCNPの表面に多量に生じたことが考えられる。その結果、水素を多量に含むDLCもしくはグラファイト構造が生じたものと考えられる。この場合、移着膜および摺動痕の最表面層に、潤滑性の非常に高いアモルファス層が構成され、低摩擦が発現したと考えられる。本研究の摩擦低減メカニズムは、従来のDLC膜の水素雰囲気下における低摩擦メカニズムとは異なる。つまり、従来の薄膜による超潤滑とは異なる、ナノ粒子の特殊雰囲気下における超潤滑応用への基礎的な知見が得られたものと考える。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)