Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
宇宙の主要な構成要素である銀河の進化の解明は、宇宙の歴史を理解する上でも重要な課題である。本研究の目的は、銀河同士の衝突を経て合体した銀河(衝突銀河)が、どのような形態の銀河に進化するかを観測的に解明することである。銀河は、ほかの銀河との衝突や合体を繰り返して進化してきた。銀河の形態は、大きく「円盤銀河」と「楕円銀河」に分類される。1970年代から「衝突銀河は楕円銀河に進化する」という説が支持されてきたが、数値シミュレーション技術の向上に伴い、「楕円銀河だけでなく、円盤銀河にも進化する」可能性が示されるようになった。衝突銀河が円盤銀河に進化するには,円盤銀河の基礎となる低温のガス円盤が必要となる。そこで、電波干渉計を用いて全37個の衝突銀河に分布する低温分子・原子ガスを調査した。1、分子ガス円盤の存在の実証/進化の検証:観測データの解析結果より、合体後の銀河は高い確率でガス円盤を持つことが初めて実証された。研究結果をまとめた論文は、米国の査読誌に掲載された。論文出版に合わせてプレスリリースを行い、研究成果は科学雑誌「Newton」の紙面、「National Geographic」・「Sky & Telescope」のウェブで取り上げられた。また、日本天文学会や国際研究会で研究成果の発表にも取り組んだ。さらに、使用した電波観測データをカタログ化してウェブで公開した。2、中性水素原子ガスのよる円盤形成:米国にある超大型電波干渉計群(EVLA)で取得した中性水素原子(HI)ガスの観測データを解析した。その結果、非常に大きなHIガスの円盤が存在する衝突銀河を発見した。この銀河はHIガスと分子ガスの両方の円盤を持つが、HIガス円盤の大きさは分子ガス円盤の5倍以上であり、それらの2つの円盤面が一致していることも明らかになった。これらの結果は、1件の国際会議で発表した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (3 results) (of which Acknowledgement Compliant: 2 results, Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (9 results) Remarks (2 results)
Proceedings of the International Astronomical Union
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http://alma-intweb.mtk.nao.ac.jp/%7Ejueda/data/mr/index.html
http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/news/pressrelease/201409177435.html