幼児教育への応用を目指した脳の発達神経科学的アプローチ
Project/Area Number |
13NP9201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Creative Basic Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
竹下 研三 鳥取大学, 医学部, 名誉教授 (90037375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
定藤 規弘 岡崎国立共同研究機構, 共同研究所, 教授 (00273003)
小野 武年 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50019577)
岡戸 信男 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50060140)
渡辺 恭良 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40144399)
津本 忠治 大阪大学, 大学院・医学系研究科・附属バイオメデイカル教育研究センター, 教授 (50028619)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Keywords | 幼児教育 / 脳-科学 / 発達神経学 / 心 / 情動 / 行動発達 / 情報処理 / 育児 |
Research Abstract |
子どもをめぐる数々の不幸な事件を契機に子どもの教育、とくに心の教育が問題になっている。心の問題を心理学のみ研究に負うのではなく、近年の驚くほど進歩した脳科学の研究方法を駆使して幼児教育の考え方にアプローチするのが本研究の目的である。 研究方法は、コホート研究による子どもたちの特徴、気質・情緒についての分子遺伝学的、画像などを利用した情報処理過程の研究、文化の異なる環境下との比較による発達研究の大きく4つのルートにより行った。 各研究者の研究業績の概略を述べる。コホート研究からは、3歳時点における身辺自立行動において10年前に比し明らかに遅れが目立ち、またいろいろな問題行動は活動性というカテゴリーで因子分析が可能であると示唆された。胎生期のストレス負荷は大脳辺縁系の発達を明らかに遅らせる反面、幼児期の豊かな環境は脳の可塑性を若年成人期においても確認できる結果が確認された。一方、脳の神経回路網の発達は後期ほど精緻化するが、ここに脳由来神経栄養因子がシナプス後部で大きく関与していることが確認された。また、悪いことが予感される場合での脳内血流増加部位が左前頭部に認められること、未熟児出生脳での可塑性は活発に生後も続いていること、複雑な図形認識はP300の潜時の短縮に相関する傾向があること、早期失聴者の読唇には中上側頭溝での活性化がみられることなどが研究成果として報告された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)