タンパクアレイを指向した新規タンパク固定化センサを用いるタンパク機能評価システム
Project/Area Number |
14011238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村田 正治 九州大学, 工学研究院, 文部科学教官助手 (30304744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 佳樹 九州大学, 工学研究院, 文部科学教官助教授 (70284528)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 水晶振動子 / バイオセンサ / 核内レセプター / 電気科学計測 / プロテインチップ / 内分泌撹乱物質 |
Research Abstract |
ゲノム解析により多くのタンパクをコードする遺伝子が解明されつつあるが、今後は未知のタンパクの機能や変異が生命システムに及ぼす影響を迅速かつ簡便に評価することが必要になる。本研究では、多くのタンパクを基板上に固定化し、一度に評価できるシステムの開発を目指した。まず、代表的な核内転写因子であり、内分泌撹乱物質の標的タンパク質としても知られているヒトエストロゲンレセプター(hER)を固定化した電気化学素子の開発を行った。遺伝子組み換え技術によってN末端にヒスチジンタグを導入したhERリガンド結合ドメイン(hER-LBD)を大量合成した。これを末端チオール化ニトリロトリ酢酸(NTA)誘導体と金属イオンを介して結合、さらに金-チオール間の化学吸着現象を利用することによって、hER-LBD三元複合体を金薄膜上へ固定化した。 レセプタータンパク質の最も重要な機能がタンパク質-タンパク質間相互作用である。そこで我々は固体電極上に固定化したレセプターのリガンド誘導的なタンパク質複合体の形成を水晶振動子(QCM)法によって観察することを試みた。hER-LBD固定化電極を測定溶液に浸積し、これに所定の濃度の天然女性ホルモン17β-エストラジオールとhERのコアクチベーターSRC-1を加えたところ17β-エストラジオール依存的に水晶振動子の重量増加が観察された。これは振動子上に固定化されたhER-LBDがリガンド結合によってコンホメーション変化しSRC-1と複合体を形成したためである。周波数変化から換算すると、水晶振動子上に固定化された5pmolのhER-LBDに、10nMという極めて低濃度の17β-エストラジオールを作用させたところ、およそ1.8pmolのSRC-1が結合したことが明らかとなった。QCM法はラベル化反応等の煩雑な操作が不要であり、タンパク質間相互作用の新しいツールとして有効である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)