糖尿病性血管合併症の発症に関わる細胞外分泌タンパク遺伝子の同定
Project/Area Number |
14013003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 信博 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (40200729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊島 秀男 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20197966)
島野 仁 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20251241)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | 糖尿病 / 分泌タンパク / 合併症 |
Research Abstract |
糖尿病学の進歩は著しく、血糖調節やインスリン作用について分子レベルでの研究が活発に行われている。一方、糖尿病患者のQOLを決定する因子は血管合併症であることはいうまでもない。しかしこの合併症についての理解は不十分であり、分子病態は十分に理解されていない。糖尿病合併症の分子病態を解明するためには、先ず糖尿病の合併症を発症に関わる候補遺伝子の探索を行わなければならない。このため、我々はシグナルシークエンストラップ法に独自の改良を加え、少量、或いは、不完全な試料を出発材料に高効率にスクリーニングを行う技術を確立し、糖尿病合併症の発症に関わり、特異的なマーカーとなり得る細胞外に発現されるタンパク、すなわち、サイトカインや受容体、細胞接着因子等の遺伝子の分離を試みた。合併症のtarget tissue、あるいは、関与が考えられる腎、脂肪細胞、腸管、肝臓より独自の遺伝子ライブラリーを制作し、スクリーニングを行った結果、数十に及ぶ未知の分泌タンパクをコードすると考えられる遺伝子を得た(未発表)。さらに、これらについて臓器別の発現を検討した結果、出発材料となった臓器に特異的に発現を認める遺伝子が複数認められた(未発表)。現在、これらの遺伝子産物についてさらに解析を進めているが、この中で、脂肪細胞特異的に発現が認められる遺伝子の一つについては、摂食、運動負荷等により発現量が大きく変動することが明らかとなっており(投稿準備中)、さらにその遺伝子発現機構についても検索を進めている。我々は従来より血管病態を発生工学的手法などを用いて迫求してきたが、本研究結果は糖尿病およびその合併症に関わる新たなサイトカインや受容体、細胞接着因子の解明につながることから、その新しい治療法、予防法開発の端緒となることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)