くも膜下出血(脳動脈瘤)の感受性遺伝子同定と発症前診断への応用
Project/Area Number |
14013011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 敏晶 東京大学, 医科学研究所, 寄付研究部門教員 (50307956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恩田 英明 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60185692)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / 罹患同胞対連鎖解析 / コラーゲンtype1 α-2遺伝子 |
Research Abstract |
くも膜下出血は重篤な疾患であり、そのほとんどが脳動脈瘤の破裂を原因とする。脳動脈瘤は遺伝背景の強い疾患であることが最近の疫学調査で示されており、本研究は罹患同胞対連鎖解析によりマッピングされたくも膜下出血(脳動脈瘤)感受性遺伝子座からの感受性遺伝子同定を目指すものである。くも膜下出血罹患同胞家系116家系によるゲノム全域での罹患同胞対連鎖解析で連鎖を認めたくも膜下出血(脳動脈瘤)感受性遺伝子座、7q11、5q31-33、14q11の3領域より候補遺伝子を選出し、遺伝子内の遺伝子多型により患者対照関連解析(患者、対照共に約200例のDNAサンプル)を行った。本年度はFGF1、fibrillin2、lysyl oxidase、COL1A2、LTBP2といった血管形成に関わる遺伝子を中心に30個の候補遺伝子を選出し、200個の遺伝子多型(1遺伝子平均6.7遺伝子多型)について関連解析を終了した。その結果、コラーゲンtype1 alpha-2(COL1A2)遺伝子に存在する遺伝子多型Ala459Pro(χ^2=7.14、p-value=0.008)のくも膜下出血(脳動脈瘤)発症への関与を見出した。Circular dichroism解析により、遺伝子多型Ala459Proはtype1コラーゲンのtriple helix構造に変化を与えることが示唆され、type1コラーゲンが血管壁の構成成分であることを考慮すると、type1コラーゲンの構造変化が脳動脈瘤の形成に関与することが予測される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)