高血圧・心筋梗塞の発症・治療感受性遺伝子の診断システム構築
Project/Area Number |
14013014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 力 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任教授 (60251245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前村 浩二 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90282649)
林 同文 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80313104)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Keywords | 心血管病 / 遺伝子多型 / 疾患感受性 / プロモーター領域 / Matrix metalloproteinase / ATP-binding cassete A1(ABCA1) / KLF5 / 時間遺伝子 |
Research Abstract |
心血管病は環境要因に加え遺伝子多型性を背景に発症すると考えられ、遺伝子多型と臨床像とを対比して解析することは個々の患者の発症素因や予後、および薬剤治療効果の推定に有効で、最終的には個別化医療の基盤となり得る。 我々は東大病院循環器内科症例を約1800例をデータベース化し、あわせて約1300例から遺伝子解析用DNAを収集した。これらを活用し動脈硬化症発症に関与することが期待される遺伝子の多型・機能解析を行った。(1)ATP-binding casette A1(ABCA1)遺伝子のMet823Ile多型が日本人においてHDL濃度と関連することを示した。(2)隣接して存在するmatrix metalloproteinase-1および3の2つの遺伝子のプロモーター多型のハプロタイプが心筋梗塞発症に関連することを明らかにした。(3)転写因子KLF5/BTEB2の生理学的機能解明のため遺伝子欠損マウスを作成、ホモ致死であることから発生初期に重要であること、および心血管リモデリングの主たる病態制御因子であることを証明した。現在この遺伝子の変異・多型を同定し臨床像との対比を検討中である。(4)心筋梗塞発症の病態として重要な血栓形成に寄与する遺伝子PAI-1に着目し、プロモーター機能解析を行い、時間遺伝子に属するEbox結合型転写因子CLIFが転写調節を行っていることを解明、このことが血中PAI-1濃度の日内変動を来す一機序になることを証明した。このPAI-1遺伝子プロモーター多型との関連を検討中である。 このような心血管病に関連すると予測される多数の遺伝子群について遺伝子多型解析をすることにより実地臨床において有用な遺伝子が選別され、それらに基づく個別化医療の実践が将来的に可能になるものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)