プロテオームによるアルツハイマー病の病態解析法の開発
Project/Area Number |
14013034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下濱 俊 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60235687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉里 勝利 広島大学, 理学研究科, 教授 (20095516)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / 神経変性疾患 / プロテオーム / 蛋白質 / プロテオミクス / 二次元電気泳動 / 質量分析 / プレセニリン |
Research Abstract |
(1)ヒト脳の親水性タンパクについては、約800スポットをデータベース化し、主として質量分析装置を用いた同定を可能にした。疎水性タンパクについては独自に開発した可溶化条件で安定したプロファイリングが可能になり、約200のスポットをデータベース化したが親水性タンパクに比べ変動が大きかった。(2)正常対照群とアルツハイマー病群で脳タンパクの発現を比較し、親水性タンパク、疎水性タンパクとも有意に変動するスポットを確認し、質量分析法により同定している。(3)親水性脳タンパクの糖鎖付加を検討した。アルツハイマー病に特異的な変動は認めなかったが、さらに詳細な検討が必要である。(4)ヒト脳神経細胞・株(SHY-5Y)に家族性AD原因遺伝子産物であるpresenilin 1(PS1)遺伝子を組み込んだ系を確立した。課題として、(1)アルツハイマー病で変化を示した微量タンパクの同定、(2)膜タンパクの分離及びタンパクのリン酸化の検出には、さらに方法論的にいくつかの試行錯誤が必要である。(3)上記研究で行ったスポットごとの群間比較のみでなく、全体のタンパクネットワークの中でのアルツハイマー病での変化を抽出する解析が必要である。 現在、ヒト正常脳タンパク質のプロテオームデータベースとして、水溶性タンパク質、疎水性タンパク質の分画ごとにタンパク質のプロファイリングは整備され、AD脳での変動タンパク質を同定する作業に取りかかり、一部はすでに終了した。また、神経系細胞(SH-SY5Y細胞)にAD関連PS1遺伝子の野生型および変異型をstableに発現させる系を確立し、PS1遺伝子により影響を受ける細胞内タンパク質の変動を網羅的に明らかにし、同定する準備が整った。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)