Project/Area Number |
14014213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40272471)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 松果体 / 概日リズム / ゼブラフィッシュ / サーカディアンリズム / グルコース / 遺伝子プログラム / 光受容 / 転写因子 |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を遂行し、下記の成果を得た。 1.概日時計の発振プログラムにおける時計遺伝子産物(BMAL1およびBMAL2)の機能を明らかにすべく、これらのドミナントネガティブ体を松果体特異的に発現するトランスジェニックゼブラフィッシュ(Tg)系統を複数樹立した。これらのTg系統において松果体が合成するメラトニンの分泌量を詳細に調べた結果、恒暗下において野生型でみられる顕著な概日リズムがTg系統ではほとんど見られなくなった。このことからBMALが松果体の時計発振において極めて重要な役割を果たしていることが示唆された。これと並行して、新規の時計関連分子を探るため、時計発振系を内包する哺乳類培養細胞(rat-1)を用いた解析を行った。その結果、グルコースが時計の同調因子として働く可能性を見い出した。そこで、マイクロアレイ解析を行い、グルコース応答遺伝子をスクリーニングした結果、時計遺伝子の発現を制御する候補分子としてVdupおよびTieg1遺伝子を同定することができた。 2.動物における光依存的転写調節に関わる遺伝子配列(光応答エレメント)は未だ同定されていない。そこで、光に応答するピノプシン遺伝子のプロモータに着目し、ニワトリ松果体細胞を用いた転写アッセイによる解析を行った。その結果、18塩基からなる光応答エレメントを同定することに成功した。さらに、ゲルシフト解析の結果、この光応答エレメントに作用する因子は、肝臓等の種々の臓器に発現する転写抑制因子であることがわかった。光応答エレメントの解析と並行して、ニワトリ松果体において光応答するピノプシン以外の遺伝子を探索した結果、Hsp90遺伝子の転写が光刺激により顕著に増大することが判明した。
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