核膜を識別する核内共生細菌ホロスポラのプロテオーム解析と特殊機能の応用開発
Project/Area Number |
14014237
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤島 政博 山口大学, 理学部, 教授 (40127783)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
|
Keywords | 核内共生細菌 / ホロスポラ / ゾウリムシ / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
1)感染型ホロスポラ・オブツサの片方の末端に存在する標的核膜貫通部位に特異的なモノクローナル抗体の作成に成功した。間接蛍光抗体法では、標的核膜貫通部位の内部構造に抗原が存在することが明らかになった。抗原を2D-SDS-PAGEゲルから精製し、部分アミノ酸配列を解析し、解読済ゲノムからそのORFの検出を試みたが解読済の65%にはORFが存在しなかった。したがって、残り35%のゲノムに存在するか、または宿主から輸入されたものである可能性がある。核膜貫通機能を持つタンパク質の可能性を予測して、生活環での抗原の出現時期と感染過程での抗原の運命を、イムノブロットと免疫電顕で調べている。 2)国内で採取されたミドリゾウリムシ(Paramecium bursaria)から新種のホロスポラを発見した。このホロスポラは大核特異的で、形態はHolospora bacillataに似ているが、宿主特異性及び、ホロスポラ属を2グループに分ける16S rRNAのプローブを用いたin situ hybidizationで、新種と判定された。 3)ホロスポラ・オブツサの増殖型の細胞外膜特異的抗原が、ホロスポラが感染型に分化するときに、いつ消失するかを間接蛍光抗体法で明らかにした。この抗原は宿主クロマチンと接着する性質をもち、これによって増殖型は宿主の娘核に分配されることを保証される。一方、感染型にはこの抗原がないため、核分裂時に娘核には分配されず、核膜に包まれて細胞質に放出され、細胞肛門から宿主外に出される。これによって、感染型は他の宿主に感染する機会を得ている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)