アミノ酸配列空間上の蛋白質の折れ畳みダイナミックスにおける規則的階層性の探索
Project/Area Number |
14015219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小松崎 民樹 神戸大学, 理学部, 助教授 (30270549)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 蛋白質フォールディング / 異常拡散 / 非マルコフ性・非定常性 / 階層的規則性 / バネビーズモデル / 分子記憶 |
Research Abstract |
タンパク質フォールディングの計算機シミュレーションならびに1分子計測の時系列データに対し、前年度から開発しているカオス時系列解析手法を適用し、タンパク質フォールディングの動的構築原理を考察した。 1)効率良く折れ畳む蛋白質とそうではない人工蛋白質の46ビーズモデルに対する折れ畳みシュミレーション、Duan-Kollmanの1マイクロ秒全原子折れ畳みシミュレーション、シトクロムcの変性状態-モルテングロービュル状態間転移の1分子計測において、i)ファネル型エネルギー地形では、非ファネル型地形よりも、転移温度では、より強い非定常・非マルコフ的なダイナミックスが存在するii)主成分モードの殆どは、たかだか100MDステツプで「位置の記憶」を完全に忘れるが、転移温度では、大振幅なゆっくりした主成分モードに沿って記憶が保持される傾向が強いiii)微視的には強いカオスであるが、大振幅運動を伴う協同座標に沿った運動は、粗視化されたスケールでは弱いカオスを有するモード的な運動形態が存在し、フラストレーションがより小さいファネル型エネルギー地形ほどその傾向が強い2)αβ、β、α小タンパク質のバネビーズ郷モデルを用いてフォールディングの非定常性・非マルコフ性を解析し、折れ畳速度が速いαヘリックスを有する小タンパク質ほど時系列は非定常→定常領域にすばやく移行し、結果として記憶を保持する時間が短いことなどが判明した。 また、日中理論化学会議,The 6th World Congress of Theoretically Oriented Chemists (スイス)などの国際会議および日本蛋白質科学会、CBI学会、分子構造総合討論会、日本生物物理学会などで成果発表した。また、現在、国内外の複数の会議・ワークショップから講演依頼を受けている。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)