骨髄間質細胞の神経系細胞への分化誘導並びに神経損傷・パーキンソンモデルへの応用
Project/Area Number |
14017079
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
出沢 真理 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50272323)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / 神経変性疾患 / 移植 / 再生 / 分化転換 |
Research Abstract |
骨髄間質細胞は採取容易で、自家移植が可能であるために再生医療分野において大きな可能性を秘めている.本研究では、ラットおよびヒトの骨髄間質細胞から選択的に神経細胞、グリア細胞に分化転換させる方法を探索し、モデル動物へのトランスレーショナルリサーチを行った.その結果(1)本来はグリア細胞分化におけるkey factorであるNotchを導入することによって骨髄間質細胞はneuronal stem cellのマーカーを一部発現するようになり、さらにbFGFなどの神経栄養因子を投与することによって96%のpost-mitotic neuronを誘導することが出来た.(2) luciferase promoter assay, RT-PCR, Western, immunocytochemistryにおいて、この系はグリア細胞を含まないことが確認された.(3)特異的な神経誘導にはNotchのAnkyrin repeatsにおけるSTAT1,3の抑制が大きな役割を果たしていることが新規に見い出され、JAK/STAT inhibitorによる実験でも確認された.(4)ラットおよびヒトの細胞から誘導した神経細胞をパーキンソンモデルラットに移植したところ、apomorphine誘導の回転運動が顕著に改善した.ヒト細胞ではHPLCでドーパミンの産生が認められた.(5)ヒトおよびラットの骨髄間質細胞にbeta-mercaptoethanol、レチノイン酸を投与し、引き続きneuregulin等を添加することによって形質・マーカー共にシュワン細胞の特徴を示す細胞を選択的に誘導した.成体ラット視神経、坐骨神経に移植したところ、軸索再生とミエリン再形成を認めた.以上の結果より骨髄間質細胞より成体で機能する神経、シュワン細胞を分化誘導することが可能となった.
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
-
-
[Publications] Yamazaki H, Ohguro H., Maeda T, Maruyama I, Takano Y, Metoki T, Nakazawa M, Sawada H, Dezawa M.: "Nilvadipine, a Ca2+ antagonist, effectively preserves retinal morphology and functions in Royal College Surgeons rat"Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.. 43(4). 919-926 (2002)