宿主免疫のトランスクリプトーム解析を用いたC型肝炎ウイルスの持続感染機序研究
Project/Area Number |
14021034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
金子 周一 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60185923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 政夫 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00272980)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | HCV / トランスクリプトーム / 持続感染 / 慢性肝炎 / 肝細胞がん |
Research Abstract |
C型慢性肝炎患者における肝臓組織内の包括的な発現遺伝子解析をSAGEおよびDNAチップを用いて行った。HCVによる慢性肝炎肝組織においては、インターフェロンαおよびγをはじめとするサイトカイン、およびこれらによって変動する宿主細胞のシグナル分子、さらにはMHCをはじめとする宿主分子の変動がとらえられた。HBVによる慢性肝炎肝組織の変動と比して、HCVによる肝炎ではIL-2やIL-15のレセプターがより亢進し、一方でIL-5やIL-7の発現は低下していた。このように肝組織における包括的発現遺伝子解析によって、感染ウイルスの違いによる免疫系を中心とする発現遺伝子プロファイルの差異が明らかにされた。 つぎに末梢血リンパ球全体の発現遺伝子プロファイルを解析した。TNF-beta、Stat2などの発現が亢進しており、MCP-1 receptor、IL-6 receptorなどの発現が低下していた。この解析によってC型慢性肝炎患者の末梢血リンパ球においても多くの遺伝子が変動していることが明らかとなった。 インターフェロン治療によって肝炎が沈静化し、HCVが消失した症例(CR)と、肝炎が沈静化したもののHCVの持続陽性が続いている症例(BR)、肝炎が持続しHCVの陽性も続いている症例(NR)において発現遺伝子プロファイルを比較したところ、CR例においてはinterferon gamma receptor 1やCD69 antigenなどの発現低下を認めた。 HCV特異的CTLにおける発現遺伝子プロファイルを検討するため、はじめに6種の異なるHCVエピトープに対するテトラマーを作製した。このうち肝炎の消長と一致するテトラマー陽性CTL細胞が存在することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)