細胞膜プロテアーゼ受容体の活性化を介する感染宿主応答としての組織障害機構
Project/Area Number |
14021044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 春彦 三重大学, 医学部, 助手 (00324509)
GABAZZA Esteban 三重大学, 医学部, 助手 (00293770)
林 辰弥 三重大学, 医学部, 講師 (00242959)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,300,000 (Direct Cost: ¥5,300,000)
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Keywords | 感染症 / プロテアーゼ受容体 / トランスクリプトーム / プロテオーム / 組織障害機構 / リポポリサッカライド / トロンボモジュリン / 活性化プロテイン |
Research Abstract |
感染症の克服には、感染源に対する防御だけでなく、感染により生じる宿主応答としての組織の病的な構造と機能の障害(リモデリング)に対する理解と対策が重要である。感染に対する宿主応答としては、菌体内毒素(LPS)による細胞の活性化とそれに伴い産生された炎症性サイトカインによる増殖因子の産生と障害組織の修復及び免疫反応の関与が考えられている。我々はこれまでの研究で、「感染による組織障害は、活性化血液凝固因子と凝固阻害因子による細胞膜プロテアーゼ受容体を介する組織修復機構のバランスの破綻による」との考えに至った。そこで本研究ではこれを証明するため、【1】感染による血液凝固系の活性化と臓器障害の機構、【2】プロテアーゼ凝固因子よる血管や気道の細胞膜プロテアーゼ受容体の活性化機構等の研究を行った。【結果】(1)手術後感染による肝障害の分子機構を解明する目的で、E.coliリポポリサッカライド(LPS)をラット尾静脈に投与後、肝類洞内皮の抗血栓性因子トロンボモジュリン(TM)の発現動態を検討した結果、LPS投与後、ラット肝類洞内皮ではTM蛋白及びmRNAの発現量が低下し、肝組織内にフィブリン沈着を認めた。この機構をin vitroで検討するため、正常ラットから単離した肝類洞内皮細胞に及ぼすLPSの作用を解析した結果、LPSの濃度依存性、作用時間依存性にTM発現量の低下を認めた。このLPSによる肝障害は、組換えTM蛋白の併用投与により著しく軽減され、この効果は炎症性サイトカインの発現阻止によるものではなく、TM蛋白の抗凝固作用によることが示唆された(J.Hepatol.2003)。また、(2)難治性疾患の間質性肺線維症が、感染後の慢性的炎症、感染局所の持続的な凝固亢進による組織リモデリングによって生じる可能性を明らかにするため、抗凝固作用及び抗炎症作用を有する抗血栓性プロテアーゼの活性化プロテインC(APC)のブレオマイシン誘導性間質性肺線維症モデルマウスに及ぼす治療効果を検討した。その結果、APC投与により間質性肺線維症にみられる肺呼吸機能の低下、肺組織の線維化のいずれも有意に改善され、この作用は、主にAPCが感染組織の上皮細胞で発現されるPDGFの産生を阻止するためであることを明らかにした。(Am.J.Respir.Crit.Care Med.誌に印刷中,2003)
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)