生体防御レクチンとCD14・Toll様受容体関与の自然免疫生体防御の分子機構
Project/Area Number |
14021105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70161784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 亨 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40347159)
岩城 大輔 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10315492)
佐野 仁美 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80295344)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | 生体防御レクチン / コレクチン / パターン認識受容体 / CD14 / Toll様受容体 / ザイモザン / ペプチドグリカン / 自然免疫 |
Research Abstract |
本研究は、Toll様受容体(TLR)のリガンド認識機構を解明し、生体防御レクチンのコレクチンとCD14・Toll様受容体(TLR)との相互作用に基づく炎症制御の分子機構を解明し、その生理的意義を明らかにすることを目的として遂行された。以下に本年度の実績を要約する。 1.TLR2細胞外ドメイン(Met1-Arg587)のC末端側にHis tagを付加したcDNA(sTLR2)を作成し、昆虫細胞-バキュロウィルス発現系を用いて組換え蛋白を発現、その培養上清からニッケルカラムにより、分子量約75kDaのsTLR2蛋白を精製した。N末端側アミノ酸は、Glu21でその配列はdeduced sequenceと一致した。 2.ブドウ球菌由来ペブチドグリカン(PGN)と酵母由来ザイモザンとsTLR2をインキュベーションし、遠心沈降することによって沈渣画分にsTLR2が共沈したことからPGNおよびザイモザンとsTLR2との直接結合が示された。 3.^<125>I標識sTLR2は、PGNとザイモザンに濃度依存性結合を示し、Klotz plotによる解析から、そのKdは48-67mMであることが示された。 4.PGNあるいはザイモザン惹起NF-κB活性化およびマクロファージからのサイトカイン分泌を阻止しうる抗体は、PGNあるいはザイモザンとsTLR2との結合を有意に抑制することから、TLR2細胞外ドメインとリガンドとの直接結合がそのシグナリングとサイトカイン分泌を惹起するものと考えられた。 5.肺コレクチンのSP-AはsTRL2に結合し、SP-AリガンドではないPGNあるいはザイモザンとsTLR2との直接結合を抑制することによって、マクロファージでのPGN/ザイモザン惹起NF-κB活性化とTNF-α分泌を有意に抑制していることが明らかにされた。 6.SP-Aは、肺胞マクロファージによる非定型抗酸菌、ブドウ球菌と肺炎球菌の取り込みを有意に増加させ、病原菌体のクリアランスに寄与していることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)