中等科学教育におけるポートフォリオを活用したオーダーメードカリキュラムの開発
Project/Area Number |
14022108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
泉 俊輔 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90203116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 智 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 助手 (60324737)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80211811)
内村 太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60292885)
美馬 のゆり 公立はこだて未来大学, 情報アーキテクチャ学科, 教授 (00275992)
松村 直人 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30332711)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 科学教育 / ポートフォリオ / カリキュラム開発 / 数理科学 / 教育学 |
Research Abstract |
平成14年度は,夏休み期間を中心とした「高校生と科学者の対話を通したカリキュラムの開発」し,その結果を高校現場でネットワークを利用しながら展開した。具体的な取り組みは以下のとおりである。 1)第8回福岡湧源セミナー・・・九州地方の高校生の中から24名を選抜し,夏休み中に3日間(8月9日〜11日)の合宿形式でセミナーを行った。このセミナーの中で時計反応により化学反応の基本的な性質を理解し,その上で「BZ反応の不思議」について演示実験を交えて説明した。 2)第23回数理の翼セミナー・・・全国の高校生・大学生・大学院生を全国から選抜(高校生35名,大学生8名,大学院生2名)し,夏休み中に5日間(8月16日〜20日)の合宿形式でセミナーを行った。このセミナーにはSSH校に指定された岡山一宮高校の生徒が参加し,「BZ反応」に関するテーマを参加者および若手研究者がともに実験をしながらその現象に潜む数理について解明を行った。 3)広島大学附属高校SPPプロジェクト・・・広島大学附属高校(広島)のSPPプロジェクトの一環として,高校・大学連携遠隔授業実験『試験管の中の『ゆらぎ』の話-振動からパターンまで-』を企画・実施した。このプロジェクトは「3つのジョイント」(1)化学と数学の(学問的)ジョイント、(2)広島大学と大阪大学の(地理的)ジョイント、(3)高校生と教官と研究者のジョィントをコンセプトとして行った。 4)広島大学附属福山高校SPPプロジェクト・・・広島大学附属福山高校のSPPプロジェクトの一環として,夏期科学技術・理科学習プログラム「科学シミュレーションに挑戦しよう」に参画した。 5)福山明王台高校出張授業・・・高大連携の『出前授業』として,広島県立福山明王台高校において出張授業を行った。この授業では時計反応により化学反応の基本的な性質を時計反応の演示実験を交えて説明した。 6)岡山一宮高校自然科学入門講義・・・SSH研究指定校である岡山一宮高校において,理数科クラス1年生を中心に「自然科学入門講義」を行った。この講義では,岡山一宮高校から「数理の翼セミナー」に参加した生徒が提案した「BZ反応」に関するテーマについて,実験およびシミュレーションの両面から講義した。講義の中で疑問に思ったことは,継続して「課題研究」等の時間に探求しており,その過程は「掲示板」等を通して生徒と研究者との間でDiscussionが継続している。 以上の取り組みを通して,1)研究者が非常に多くのことを「教えること」によって「学んで」いること,2)学習者が「知り」,「理解」し,「納得」するプロセスにはかなりの時間が必要で,そのためには合宿形式のセミナーや事後のMAIL等を通したDiscussionが重要であることが明らかになった(右図)。このような視点から,高大連携プロジェクトには「サイエンスコーディネーター(あるいはディレクター)」の存在が不可欠であり,このような人材の育成が急務であることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)