Project/Area Number |
14026009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深町 博史 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70134450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢作 直久 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90292937)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | 胃がん / がん抑制遺伝子 / Runx3 / ヌードマウス / ノックアウトマウス / アポトーシス / 上皮細胞 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
胃がん抑制遺伝子RUNX3の作用機構を追究するために、Runx3ノックアウト(Runx3-/-)マウス胃上皮から細胞株を樹立し、その形質を調べたところ、以下の結果を得た。 1.細胞株をヌードマウス皮下へ移植したところ、Runx3+/+細胞は全く腫瘍を造らなかったが、Runx3-/-細胞は、ヌードマウス皮下に分化型腺癌からなる大きな腫瘍を形成した。 2.Runx3-/-細胞にRUNX3遺伝子を発現させると、試験管内での細胞増殖速度はほぼ半減した。この細胞をヌードマウス皮下へ移植すると、腫瘍形成率は低下し、形成された腫瘍の大きさも顕著に減少した。組織学的に検索したところ、RUNX3遺伝子発現細胞が形成する腫瘍では、細胞の増殖が低下し、アポトーシスを起こす細胞数が増加していた。 3.胃上皮細胞株をコラーゲンゲル上で器官培養したところ、Runx3+/+細胞は正常細胞と同様に、細胞同士が密着し、基底側-表層側という極性を保持し、腺管様構造を形成したが、Runx3-/-細胞は相互の接着が疎で、細胞極性は失われ、腺管形成は見られなかった。 これらの結果は、(a)Runx3欠失によって胃がんが出来ること、(b)Runx3が生体内でも胃上皮細胞の増殖とアポトーシスの調節に重要な役割を果たしていること、(c)Runx3は胃上皮細胞の増殖やアポトーシスの調節だけでなく、細胞接着や形態形成の制御に関係した別の機能を果たしていること、を示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)