プロテインキナーゼAuroraによる染色体均等分離の制御機構とがん治療への応用
Project/Area Number |
14026020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浦野 健 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70293701)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | リン酸化酵素 / 細胞分裂 / 分子標的 / がん / 脱リン酸化酵素 / タンパク質分解 / 染色体リモデリング複合体 / イメージング技術 |
Research Abstract |
1.Auroraのリン酸化コンセンサス配列を決定した。ヒストンH3の28番目のセリンもAuroraによりリン酸化されることを証明した。またAuroraの自己リン酸化部位を同定し,リン酸化モノクローナル抗体を作製し細胞内においても自己リン酸化部位が生理的にリン酸化されることを確認した。 2.Auroraはオカダ酸感受性のフォスファターゼにより不活性化される機構を解明した。 3.Aurora-Aのタンパク質分解機構として,APC (anaphase-promoting complex)の活性化タンパク質であるCdh1/Hct1に依存してユビキチン化され分解を受けることを証明した。 4.Auroraファミリーすべてを認識するモノクローナル抗体を作製した。 5.染色体リモデリング複合体であるNuRDのサブユニットであるMBD3は細胞分裂中期においてリン酸化を受け,in vitroにおいてMBD3はAurora-Aによりリン酸化されることを証明した。 6.蛍光蛋白質との融合蛋白質としてAurora-A,ヒストンH3,Importin αを発現する細胞株を樹立した。生きたままの状態でAurora-Aの分子レベルの挙動を,最新のタイムラプスイメージング技術により詳細に検討を加えた。 7.開発したアンチセンスDNA法によりヒトがん細胞から特異的にAurora-Aを消去すると,染色体の赤道面への整列が不完全となり細胞周期が分裂前中期において停止することを見出した。 ヒトAurora-Aは,様々ながん細胞においてDNA増幅や蛋白質の発現増強が高率に認められている。この研究により,Aurora-Aはがん治療の新しい分子標的となり得ることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)