癌細胞の運動性亢進におけるLIMキナーゼの機能解析
Project/Area Number |
14028005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大橋 一正 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (10312539)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
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Keywords | アクチン骨格 / LIMキナーゼ / コフィリン / 癌転移 / 浸潤 |
Research Abstract |
ガン転移の機構の解明は、ガン治療において重要な課題である。これらの過程では、細胞の運動性、接着性が変化し、ガン細胞特有の変化が起こると考えられる。このような細胞形態変化や運動性の亢進は、細胞内アクチン骨格の再構築によって制御されていることが知られている。私たちは、LIMキナーゼ(LIMK)を発見し、これがRhoファミリー低分子量Gタンパク質の制御下でアクチン線維の脱重合・切断因子であるコフィリンをリン酸化し、不活性化することでアクチン骨格の再構築を制御していることを見出した。また、LIMKとは逆の働きを持つ、コフィリンの脱リン酸化酵素Slingshotを同定した。これらがガン細胞の運動性亢進に対して果たす役割について研究を行い、以下の結果を得た。1)乳ガン細胞に対するNDF刺激による運動性の亢進において、LIMK1の活性化が引き起こされることを明らかにした。同時に、細胞内コフィリンのリン酸化レベルの減少が観察された。この結果は、細胞の運動性の亢進におけるアクチン骨格の再構築に、コフィリンの活性化と不活性化のリサイクルの速度亢進が重要であることを示唆するものであった。2)M期特異的なLIMK1の活性化とコフィリンのリン酸化調節が細胞分裂時の収縮環の形成と消失に働くことが示唆された。3)LIMK1が特異的に誘導するアクチン骨格構造を解析した結果、ガン細胞に高発現し、細胞移動に重要な機能を果たすアクチン束化因子であるファシンのアクチン束形成を促進することを明らかにした。また、ファシンアクチン束のターンオーバー速度がコフィリンの活性に依存していることを明らかにした。これらの結果から、LIMK1とSlingshotの活性化の時間的・空間的制御が細胞の運動性亢進において共役して働いていることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)