2種類のサイクリンE分解機構の細胞周期進行における役割
Project/Area Number |
14028047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中山 啓子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60294972)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | Fbw1 / ユビキチン化 / Notch4 / 血管形成異常 / Cyclin E |
Research Abstract |
サイクリンEは380番目のスレオニン(スレオニン380)がリン酸化されると、タンパクの安定性が低下することから、以前より知られていた。そこで、このリン酸化を認識するF-boxタンパクをスクリーニングすることによって、F-boxタンパクFbw7を含むがユビキチンリガーゼとしてSCF^<Fbw7>が報告された。我々も、細胞内でFbw7とサイクリンEとの結合がリン酸化依存的に生じ、Fbw7は、少なくとも過剰発現することによってサイクリンEの存在量を制御していることを確認した。 そこでFbw7のin vivoにおける役割を検討するためにノックアウトマウスを作製した。Fbw7ノックアウトマウスは胎生10日付近で致死であり、その際、特に頭蓋内出血が多くの個体で認められた。これを詳細に調べるとFbw7ノックアウトマウスでは原始血管叢は正常に形成されるが、リモデリングが起こらず、正常の血管が形成されないことが判明し、Fbw7の胎生致死にいたる原因は血管形成不全による出血死であると考えられた。Fbw7の線虫における相同遺伝子Sel-10は、Notch1及びNotch4に結合しユビキチン化することが報告されていた。そこでこのマウスでのNotchの発現量を調べたところ、Notch4の発現量が有意に増加しており、Fbw7がNotch4のユビキチン化を通じてその発現量をコントロールしている可能性が高く、Notch4-HRT-1系が過剰となり、その結果血管系の分化に障害をきたしていると考えられた。一方サイクリンEはノックアウトマウスにおいても量的に変化せず、その活性も不変であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)