Project/Area Number |
14028070
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
品川 敏恵 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 基礎科学特別研究員 (70344041)
|
Project Period (FY) |
2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
|
Keywords | コリプレッサー / 造血系細胞 / Ski / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
Skiは、ニワトリのレトロウイルスが持つ癌遺伝子として発見され、それと相同性を持つ遺伝子としてsno (ski-related novel gene)が同定された。私共の研究室ではSki/Snoが癌抑制遺伝子産物MadやRbによる転写抑制に必須なコリプレッサーであることを明かにし、ski/snoが癌抑制遺伝子としても機能する可能性が示唆された。私はノックアウトマウスを用いて実験を行い、細胞のタイプによってはski/snoは癌抑制遺伝子としても機能することを明らかにしてきた。Sno^<+/->およびski^<+/->マウスを用いた発がん実験では、リンパ腫の発生が最も多かったので、本研究では造血系細胞の分化と増殖におけるSki/Snoの役割を明らかにすることを目的とした。 ski^<-/->マウス新生児の胸腺細胞数は野生型よりやや少ないだけで、調べた限りT細胞の分化に異常は見られず、IFN-γやIL-4の発現も差がなかったが、TCR刺激に対する増殖反応が著しく低下していた。そして、脾細胞数は野生型の1.4%にまで低下していた。RAG2^<-/->マウスにski^<-/->胎児肝細胞を移植し、成体でのTリンパ球の分化を解析したところ、一旦は野生型と同様に脾臓やリンパ節にCD4^+細胞やCD8^+細胞が出現するものの、5週を過ぎると胸腺のCD4^+CD8^+細胞が消失し、胸腺と脾臓、リンパ節のCD4^+細胞およびCD8^+細胞が減少した。これらの事から、Skiは成体におけるT細胞分化に重要な役割を果たしていると考えられた。
|