メラノーマ自然発症トランスジェニックモデルを用いたCTL誘導性抗がん物質の探索
Project/Area Number |
14030036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中島 泉 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40022826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 治彦 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90283431)
武田 湖州恵 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80345884)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | メラノーマ / RET / トランスジェニックマウス / 細胞傷害性Tリンパ球 / 免疫促進 / 腫瘍増殖抑制 / 十全大補湯 / グリチルリチン |
Research Abstract |
筆者らは先に、受容体型チロシンキナーゼであるがん遺伝子RETを受精卵に移植して、メラノーマが目然発症するトランスジェニックマウス系を樹立した。このメラノーマ自然発症系のトランスジェニックマウスに、特定の生薬(JTT)を連続経口投与すると、その個体に自然発症するメラノーマの増殖が抑制されて、平均60%に及ぶ延命が見られることを認めた。このしくみを解析したところ、薬物の投与によって、がん特異的CTL免疫の誘導が顕著に促進されることが判明した。実験を反復してこの成績を確認するとともに、この系を、従来検定が困難であったがん特異的CTL免疫の誘導を促進する薬物活性の検定系として使う可能性を検討した。RET-トランスジェニックマウス系に薬物を長期投与して薬物活性を検定する方法を原法として、より短時間で薬物のがん特異的CTL免疫誘導促進活性を、in vivoとin vitroの両方で簡便に検出できるスクリーニング系を開発した。前者では、披検薬物を2〜4週間連日経口で、または週3回腹腔内注射でRET-トランスジェニクマウスに投与した後、このマウスから採取した腹腔細胞(PEC)を継代培養したメラノーマ細胞株と混合培養して、メラノーマ特異的CTL活性の誘導を検出する。また、後者では、原法で活性があることを認めたJTTを2週間連続経口投与したRET-トランスジェニックマウスからPECを採取し、このPECとメラノーマ細胞の混合培養系に披検薬物を加えて、メラノーマ特異的なCTLの誘導を促進する薬物活性を検定する。原法と2つのスクリーニング法を組み合わせて用いることにより、JTTとは別に甘草の主要成分であるグリチルリチンががん特異的CTL免疫誘導促進活性を示すことを、in vivoとin vitroの両方の検定系で明らかにすることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)