T細胞分化におけるIL-7レセプターによる細胞周期と細胞死の制御
Project/Area Number |
14033222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生田 宏一 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90193177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YE Sang?Kyu 京都大学, ウイルス研究所, 日本学術振興会外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | サイトカインレセプター / インターロイキン7 / T細胞 / T細胞抗原受容体 / 転写 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究の目的は、胸腺T細胞がプレTCRからの刺激を受けた後にIL-7Rの発現が低下する分子機構を解明することにある。 リンパ系前駆細胞の生成過程におけるIL-7Rの機能を明らかにするために、IL-7R遺伝子の発現制御機構を解析した。まず、胸腺におけるIL-7Rの発現を解析すると、CD4(-)CD8(-)DN分画とSP分画で発現していたが、DP分画ではまったく発現が見られなかった。次に、各分画のIL-7Rα鎖mRNAを解析したところ、DP分画で顕著に低下していた。以上の結果から、IL-7Rの発現が転写レベルで制御されることが明らかとなった。 次に、マウスIL-7Rα鎖遺伝子のプロモーター領域を解析した。まず、転写が翻訳開始点の上流51bpと126bpの2ヵ所から開始することを確認した。マウスとヒトを比較すると、転写開始点の上流200bpの領域が高度に保存されており、Ikaros、PU.1、Runxの結合モチーフが存在した。また、マウスにはグルココルチコイド受容体(GR)の結合モチーフも存在した。次に、これらの領域をプロB細胞株38B9に導入し、レポーター法により解析すると、特異的な転写活性化能が検出された。この時、PU.1モチーフを破壊すると10%、GRモチーフを破壊すると44%減少し、両者を変異すると活性が完全に失われた。さらに、ゲルシフト法にて、38B9細胞の核抽出物の中にGRモチーフに結合する活性が検出され、この活性は抗GR抗体により消失した。一方、プロT細胞株KKFでは、グルココルチコイド処理によりIL-7Rの発現が増強した。 以上の結果から、IL-7Rα鎖遺伝子の転写誘導において、PU.1とGRが重要な働きをしていることが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)