増殖分化チェックポイントシグナルとしてのAP1活性調節機構の解析
Project/Area Number |
14033252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
横山 和尚 理化学研究所, 遺伝子材料開発室, 室長(副主任研究員)待遇 (80182707)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | F9細胞 / レチノイン酸 / p300 / ATF-2 / JDP-2 / HDAC3 / ヒストン脱アセチル化 / ヒストンシャペロン |
Research Abstract |
胚性腫瘍細胞F9のレチノイン酸(RA)による分化誘導はAP1ファミリーの一つであるc-Jun遺伝子によって引き金が引かれる。本年度は未分化状態に維持する活性を有するJDP2を同定し、その生理機構を解析した。JDP2はATF-2と分子会合し、p300やATF-2のヒストンアセチル化活性を抑制する。この抑制はヒストン脱アセチル化酵素HDAC3をリクルートすることで遂行される。本年度はこの抑制がJDP2自身が有するコアヒストンのシャペロン活性によって規定されることを発見した。GST-JDP2の融合蛋白質を用いてp300やATF-2の共存下、アセチル化されたコアヒストンとインキュベートしたところ、ヒストンアセチル化を抑制した。この活性はp300の過剰添加によって回復せず、コアヒストン添加によって初めて回復した。更にJDP2はすべてのヒストン種とin vivo0で会合するが、特にその中でもH3への親和性が高かった。また、その活性化ドメインはbZipよりN末端側に存在することが明らかとなった。以上よりJDP2はHDAC3をリクルートしてHAT活性を抑制するだけでなく自らヒストンに結合し、HAT活性を抑制していることが明らかとなった。現在この両者の活性の使い分けの生理的意義、各々の活性化ドメイン、未分化維持機構における役割について解析を進めている。またJDP2は未分化維持に伴って脱アセチル化活性が維持され、cdk2,cdk4及びcyclinDのカスケードのリン酸化ネットワークが抑制された。今後は以上の結果を踏まえ、JDP2のリン酸化とチェックポイント活性について解析を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)