位置情報の認識による領域の区画化とその形態形成における役割の解明
Project/Area Number |
14034212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小嶋 徹也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80262153)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 形態形成 / モルフォゲン / 位置情報 / ホメオボックス遺伝子 / 発現制御 / Bar / Liml / aristaless / Lim1 / hedgehog |
Research Abstract |
発生過程における基本的なメカニズムの1つは、モルフォゲン・シグナルによる位置特異的な転写因子群の発現の誘導による領域の区画化である。本研究では、ショウジョウバエの成虫肢の発生過程をモデルシステムとして、その具体的なメカニズムや各転写因子の下流について解明する事を目指している。前年度までに、Bar, al, cll, Limlといったホメオボックス遺伝子の非常に複雑かつ巧妙な制御関係により、肢の先端部分の先付節と付節領域の厳密な区画化及びその維持がなされることを明らかにしてきた。今年度は、この発現制御機構を分子レベルで理解するために、これらの遺伝子の制御領域の詳細な解析を行った。その結果、Alタンパク質はCllタンパク質と直接結合し、Barの制御領域中の、今までに予想されていたP3配列とは異なる配列に結合することにより、cllと協調的にBarを抑制することが示唆された。 また、マイクロアレイを用いたディファレンシャル・ディスプレイ法による、転写因子の下流遺伝子の網羅的なスクリーニングも行ってきたが、前年度に行った転写因子を強制発現させて発現の変化を示す遺伝子のスクリーニングでは、強制発現による組織の成長や発生の阻害による形態の変化などに起因する擬陽性のクローンが得られる確率が非常に高かったため、今年度は、野生型の肢を各分節ごとに切り取り、それぞれから抽出したRNAを使用して、分節ごとに発現の違う遺伝子のスクリーニングを試みた。その結果、マイクロアレイで分節特異的と判定された遺伝子の実に90%以上が実際に分節特異的に発現しており、非常に高確率で分節特異的な遺伝子を得ることが出来るようになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)