Hes7による分節化および前後軸パターン化の分子機構
Project/Area Number |
14034224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
別所 康全 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (70261253)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 発生 / マウス / 体節 / 分節化 / 分子時計 / ネガティブフィードバック / ユビキチン化 / 転写因子 / bHLH / オシレーション / プロテアソーム |
Research Abstract |
脊椎動物の前後軸パターンは、体節に由来する繰り返し構造が基本になっている。体節は未分節中胚葉が2時間周期で分節化して形成される。そこでいくつかの遺伝子の発現が体節形成周期と一致して、2時間周期でオシレーションし、それが分節時計として体節形成の周期性を規定していると考えられている。我々はこれまでに、オシレーション分子Hes7がネガティブフィードバックループを形成することとHes7が速やかに分解されること、すなわちHes7が自身の発現を周期的に抑制することが体節形成を支配する分子時計の中心的なメカニズムであることを示した。本研究ではHes7の安定性を変化させて分子時計がどのように影響を受けるか解析した。Hes7タンパクはユビキチン化されプロテアソーム系の分解をうけるため不安定であり、その半減期は約23分であった。ユビキチン化されることが予想されるリジン残基をアルギニン残基に置き換えることによって、Hes7タンパクを安定化することを試み、半減期が約30分の変異を同定した。このときHes7の転写活性は変化していなかった。この変異を用いてノックインマウスを作製し、体節形成に対する影響を観察した。安定化されたHes7を発現するノックインマウスでは初期の体節(3-5個まで)はほぼ正常に形成され、それ以降の体節はHes7ノックアウトマウスと同様に分節化の周期性が失われていた。Hes7が安定化されたためにHes7の発現のオシレーションが維持されないため、中期以降の体節の分節化がうまくいかないと考えられる。これらの結果から、Hes7タンパクの適切な不安定性は分子時計に必須であることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)