体節形成過程におけるδEF1/SIP1ファミリー転写制御因子の機能解析
Project/Area Number |
14034232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東 雄二郎 大阪大学, 生命機能研究科, 助教授 (30181069)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 体節形成 / SIP1 / zfhx1ファーミリー転写因子 / ノックアウトマウス / マウス胚発生 / Notch関連シグナル因子 / Smad / BMP / zfhx1 / TGFBシグナル / 神経堤細胞 / Sox10 / ヒルシュブルング病 |
Research Abstract |
我々のグループの大きな目標はZFHX1(δEF1/SIP1)ファミリーの生体内における機能、特に胚発生過程での機能を、個体を用いながら且つ分子レベルで明らかにすることにあるが、特に本研究では、SIP1転写因子に注目し、その初期胚神経組織過程および体節形成過程における機能を明らかにすることを目的としている。我々はすでにSIP1遺伝子のノックアウト(以下KOと略)マウスを作製しその解析を行って来た。その結果、SIP1KO胚は胎性9.5から10.5日で致死となり、神経管の開裂と神経堤細胞の一部欠失を示す。また体節は矮小で7体節以上は生じず分節化の異常を示す。結果的に体幹部の成長が停止した様相を呈する。SIP1KO胚について種々のマーカー遺伝子の発現を調べた結果、神経組織においては初期神経板で特異的に発現するSox2遺伝子発現の低下、神経板で消失すべきE-cadherinの発現の維持、Sox10遺伝子発現の低下及び一部欠失が観察された。一方、体節形成に関連する遺伝子の発現を調べた結果、Notch1,Uncx4,Mesp2の遺伝子は発現が明らかに低下しているが、その極性やパターンには変化はなかった。しかしながら、未分節中胚葉で発現するTbx6とFGF8は、前側へその発現領域が増大しており、それと呼応して。cyclicな発現パターンを示すL-Fringe,Dll1,Hes7遺伝子は野生型と比べると前側へ1ストライプ多い発現を呈していた。これらの結果は、SIP1遺伝子が何らかの形で初期神経組織形成過程、および未分節体節中胚葉から分節化した体節中胚葉への移行過程に関与していることを示唆する。しかしながら、初期胚においては神経板(菅)と体節(沿軸)中胚葉はお互いに隣接しており、それぞれがお互いの組織形成に何らかの影響を与え得る可能性も考えられ、今後このような観点から検討を加える必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)