ペルオキシン群の分子動態とペルオキシソーム形成および細胞機能の制御
Project/Area Number |
14037253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤木 幸夫 九州大学, 理学研究院, 教授 (70261237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原野 友之 九州大学, 理学研究院, 助手 (80037275)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | ペルオキシソーム / ペルオキシソーム欠損症 / CHO変異細胞 / ペルオキシソーム形成因子 / 病因遺伝子 / AAAファミリー / 膜タンパク質 / 蛋白質-蛋白質間相互作用 |
Research Abstract |
1)PTS2レセプターPex7pの機能、機能不全、細胞内局在について、独自に分離したpex7CHO変異細胞ZPG207およびPEX7異常RCDP患者由来線維芽細胞を用いて検討した。PTS2およびPex5pLとの結合にはほぼ全長が必要であること、RCDP患者中現在までに報告されている3種の変異(L292ter, G217R, A218V)およびZPG207由来Pcx7p-W221terはいずれもPTS2およびPex5pLとの結合活性を失うことを見出した。さらにPex7pは細胞質に大半は存在するが、一部はPcx5pL依存的にペルオキシソームマトリックス内に局在化することから、Pex5pと同様にshuttling receptorとして機能しているものと結論した。 2)先にクローニングした相補性群D群(欧米9群)のペルオキシソーム形成異常症原因遺伝子PEX16に関し、新たなZellwger症候群2患者の変異解析を行い、両者ともにexon10-skippingを引き起こす同じ変異(IVS10+2T->C)を見出した。 3)従来、相補性群11群(PEX7障害性)CHO変異細胞はZPG207のみであったが、新たな変異細胞の分離へ向けたスクリーニングにより、2種のpex7変異細胞ZPEG227およびZPEG231の単離に成功、ZPEG227はPex7p-W158terを有していることを明らかにした。同様に、新たな表現型を示すpex2変異細胞ZPEG309を単離した。 4)ペルオキシソームの膜アセンブリーに必須なPex16pのペルオキシソーム膜局在化シグナルを解明した。また、ペルオキシソームの増殖・分裂に関わるペルオキシン、Pex11pαおよびPex11pβに加えてPex11pγのクローニングにも成功した。 5)長年不明であった相補性群A群(欧米8群)の相補遺伝子の解明を試み、CHO変異細胞ZPG167およびヒト腎臓cDNAライブラリーを用いた機能相補活性スクリーニング法により、ついに新規遺伝子PEX26のクローニングに成功した。さらに同相補性群NALD患者由来線維芽細胞に対してもPEX26はペルオキシソームの形成を回復させ、かつ患者PEX26遺伝子に変異を認めたことから、相補遺伝子はPEX26と結論した。これで、12の相補性群に分類されるペルオキシソーム形成異常症のすべての病因遺伝子が解明されたことになる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)